のんびりゲーム記

クリアしたゲームの感想や備忘録。ネタバレ満載です。

17.天外魔境2 卍MARU

今回は天外魔境2について書いて行こうと思います。2021年12月18日にクリア、プレイ時間は58時間でした。

※リンクはPS2のものです。

 

天外魔境2はハドソンからPCエンジン用ソフトとして1992年に発売されたゲームです。天外魔境シリーズはZEROの序盤のみ小さい頃にSFCで遊んだことがあり、本作はVitaでアーカイブを購入してプレイしました。購入自体は5~6年ほど前にしており中盤までは遊んでいたのですが、とある場面で積んでそのままになっていました…詳細は後程。

 

・圧倒的なクオリティ

プレイ前から名作だと噂は聞いておりましたが、実際にクリアしてみてその理由がよく分かりました。ストーリーは分かりやすい勧善懲悪だしそこまで目立った特徴は無いと思うのですが、本当に完成度の高い作品でした…!力強い迫力とドロドロとした不気味さが合わさったゲームの雰囲気は唯一無二だと思っています。

 

驚いたことは色々あるのですが、一番はアニメーションムービーの質と量でしょうか。本当に30年前のゲームか?と思うほどに何もかもが規格外。OPはキャラクター紹介も兼ねた壮大なムービーで一気に世界観に引き込まれ、ストーリー中では「30分に1度大きなイベントが発生する」と謳われているように何度もムービーが挟まります。しかも豪華声優によりボイス付!

アニメーションというだけでも凄いのに、フルボイスとは…何年時代先取りしてんだといいう話です( ゚д゚)テレビゲームの可能性に当時の子供たちはさぞ驚いたことでしょう。後述のとあるムービーでは台詞、演出、クオリティ全てにとても感動して思わず涙が出ました…

 

また、物語を彩る楽曲もどれも素晴らしいものでした。音楽担当はジブリ等でお馴染みの久石譲氏です。力強いOP曲やダンジョンで流れる不気味な曲、緊迫感のある戦闘曲…どれも印象に残る心地よいメロディでしたね。

中でもフィールド曲は勇ましさと爽やかさを兼ね備えた壮大な楽曲となっており、フィールドで放置してしばらく音楽を楽しむ時間もあるほどでした。

 

・印象に残るストーリー

このゲームのストーリーは主人公・卍丸たち『火の一族』と敵である『根の一族』の対立を描く物語です。千年前の火の勇者たちが残した聖剣を1本ずつ取り戻してジパング各地に咲いた『暗黒ラン』を斬り、世界征服を企む根の一族を打ち倒すストーリーはまさに王道RPGといえますが、その道中は驚きのイベントがてんこもり。トラウマになるような出来事やこれ子供に見せて大丈夫!?といったイベントの数々に圧倒されました。

例えば、ネットで有名な浜田村の話。敵に豚に姿を変えらた村人たちが隣の浜田村に助けを求めに来ましたが、元人間と知らない浜田村の人々は突然の食料に喜びそのまま食べてしまいます。卍丸たちが敵を討伐後、その事実を知った浜田村の住人達に話しかけると海に向かってひたすら嘔吐し続けておりました。その地を支配していた敵は倒したはずなのに村の雰囲気はどんよりとしており、BGMも暗いままです。本当に後味悪い話を書かせたらハドソンは天下一だな…(誉め言葉)。

 

他にも弁天様という妖艶な女性キャラが卍丸に対して「あと5年早く生まれていれば帰しはしなかったのに」と言ってきたり、意味深なことを話すNPCが多数いたり雑魚敵の名前がなんだか艶めかしかったり…制作陣が「もっと下世話に、もっと猥雑に」を本作のキーワードとして語っている通り、随所にエロティックな要素が散りばめられておりました。

根の一族である菊五郎バイセクシャルであり人質の男性にも手を出していた、ということもNPCの会話から分かることなのですが、これ子供の頃に見てもなんのこっちゃとスルーしていたんだろうなぁ(笑)子供がやるのと大人になってからやるのとでは違う印象を受けるキャラクターやイベントも多そうです。

 

・キャラクター ~火の一族~

メインパーティーは途中抜けたり再加入したりはありますが4人固定です。全員火の一族であり、とても個性的で良いキャラ達でした。これはレトロRPGあるあるなのですが、皆キャラが立っているだけにパーティー内の会話が少ない部分は少し残念でした。卍丸との会話はあっても、テイルズのスキットのように全員で会話をする場面はほぼ皆無です。

そんな中、先ほど少し触れたとあるムービーとその前後のイベントでは全員が会話をするんです!とても貴重なイベントであると同時に天外魔境2屈指の名シーンだと思っています。

 

それはパーティーの紅一点である絹が覚醒し、鬼の力を解放するシーンです。彼女はその強大な力の暴走を恐れて自身の手を純潔の鎖で繋ぎ、力を封印しておりました。そのため、ここまで彼女は戦闘で通常攻撃のコマンドが選択出来ず、技や道具使用で補助に徹していました。

旅の途中で絹の死んだはずの母親が登場し、絹はそれを追います。が、実はそれは偽物であり、正体は絹の両親を殺した張本人・根の一族の吹雪御前でした。自分を騙したこと、そして自分を追って助けに来た卍丸たち仲間を傷つけたことに怒った絹は自分の本当の名前「鬼怒(きぬ)」を名乗り、吹雪御前を殺害します。

ちなみにこの覚醒シーンのムービー、残虐すぎるという理由で先程の浜田村の悲劇や弁天様のビジュアルと共にリメイク版では規制がされました…笑

鬼の力を解放し大暴れしてしまった鬼怒。すべてに絶望し、もう生きていたくないと言い崩壊する城から卍丸達を脱出させたあとひとりその場に残ります。そんな彼女を見捨てられない他の3人がそれぞれの思いを口にして救出に向かうのですが、そこで流れるムービーでは基本話さない主人公・卍丸が長い台詞を喋ります。

「絹の背負ってる悲しみも苦しみも、全部まとめて今日から俺が背負ってやらぁ…運命なんてクソくらえだ!」

特に印象深い一文です。もうね、この一連のイベントがめちゃくちゃ良いんですよ…!本当に色々なことを乗り越えた物語終盤での出来事ということもあり、今までの冒険を思い出しながら号泣してしまいました…

そして、励まれ立ち直った絹は無事パーティーに復帰します。新たな鬼の力を得て攻撃コマンドも解禁、戦闘でも大活躍してくれます。火の勇者たちの団結力が更に深まった素晴らしいイベントでした( ;∀;)

 

サブキャラクター達も主人公一行に負けないくらい個性的でどのキャラも強く印象に残っています。冒険をサポートをしてくれる伊賀忍者の百々地三太夫や絹の飼い犬シロ、陽気な宣教師ホテイ丸ら味方キャラクター達は戦いの中で卍丸たちに先に進む道を示して犠牲になってしまうのですが、エンディングでは皆蘇ります。というか根の一族によって殺されてしまった絹の両親や千年前の火の勇者たちまで蘇ります(笑)

まさかのドラゴンボール展開にえっ全員!?良いの!?となりましたが、キャラ達が犠牲になって行くシーンはどれも本当に辛くて凹んでいたので、大団円で良かったな…と思いましたね。

 

・キャラクター ~根の一族~

そして、味方以上に良い味を出して物語を盛り上げてくれたのが敵である根の一族の面々です。ボスキャラは骸骨や虫、植物を模した鬼だったり人の姿に化けていたり機械化していたりと多種多様で、全員とにかく不気味なデザインです。これは雑魚敵にも言えますが、ビジュアルから恐怖を抱かせることの出来る根の一族キャラデザは本当に秀逸です。

デザインは本当に怖いのですが、意外と普通に話せたりかっこよかったり、中にはコミカルなイベントまで用意されているキャラもおり、その温度差がまた魅力の一つだと思っています。先ほども話題に出した菊五郎は仲間キャラであるカブキ団十郎とライバルであり、フルボイスムービーで低レベルな言い争いをしたり何故か変装対決をしたりします。この対決はだんだん規模が大きくなり、最終的にはジェット機になったりしてましたね(笑)時代や設定を全部無視したはちゃめちゃっぷりに笑わせてもらいました。

 

もう一人印象的なのはデューク・ペペというキャラで、ビジュアルは小柄で弱そうな中年おじさんです。妻のマダム・バーバラと共に序盤のボスとして登場し(こちらは巨大でかなり怖い)、妻のサポートのような立ち位置で戦っておりましたが卍丸たちがバーバラを討伐、その後ペペはいなくなってしまいます。

あまりの影の薄さに普通に存在を忘れて冒険をしていたら中盤でまさかの再登場。最愛の妻の仇と襲い掛かって来るのですが、同時に「卍丸、愛してるよ」と謎ヤンデレ化してボロボロになりながらも追いかけられ、何度も戦う羽目になります。戦闘曲も狂気という感じで怖かったな…。挙句、力を求めて自らの身体を改造し最終的には機械化したペペと戦って終了します。

純粋さとわけわからなさが同居して最強に不気味でしたが、何故か憎めずむしろ愛着すら湧いていました…そのインパクトの大きさからか、案の定世間的にも人気キャラのようです(笑)

 

・戦闘難易度に心が折れかけた話

敵キャラに対する恐怖は見た目だけではありません。その戦闘力はそれはそれは凄まじいものでした…ボスはもちろん道中の雑魚敵もかなり強く、おまけにエンカウント率も高く雑魚相手に普通に全滅します。頻繁に全滅する前提で作られているからか、所持金が減る等のペナルティが無いのが救いでした。

初回プレイ時に私が積んだ理由もこれです(笑)出雲大社で序盤に倒してきたボス(の霊)と連続で再戦する、いわゆるボスラッシュ場面の難易度に屈してしばらく積んでしまったわけですね…。装備や技配置を見直しレベル上げをしても勝てず、沢山作戦を練っては一つずつ試して試行錯誤を繰り返し、ようやく突破出来ました。

この出雲大社もですが、セーブポイントからボスまでの道のりが長いのもまた苦労ポイントです。ボス戦のために技値を温存しつつ、強力な雑魚敵を蹴散らしながら進みボスに挑み敗北してまたセーブポイントから進み…の繰り返し。戻し作業の時間はなかなか苦痛でしたが、ボスを攻略した時の喜びはすごかったです。時短に特化した今のゲームではなかなか味わえない達成感ですね!

…と言いながら、私はゆとり仕様に慣れきってしまったストーリーを楽しみたい派のゲーマーなので昨今のゲームではイージーモード安定ですが(笑)たまにはこういう歯ごたえのあるゲームも良いのかもしれませんね。

16.英雄伝説 黎の軌跡

今回は黎の軌跡について書いて行こうと思います。続きものとして有名な軌跡シリーズの最新作ですが、実は私はこの黎の軌跡がシリーズ初プレイ作品だったりします。

2021年12月5日にクリア、サブクエ等はすべてこなし、クリアに掛かった時間は95時間程でした。結構かかりましたね~。

 

・はじめての軌跡シリーズ

私と軌跡シリーズの出会いは約10年程前でしょうか。幼い私にゲームという世界を与えてくれた偉大な叔母がいるのですが、その叔母から空の軌跡碧の軌跡までのPSPソフト5作を譲り受けたことが始まりです。この時から興味はあり肌に合いそうだなとは思っていたのですが、その後色々あって積んでしまい…いつかやろうと思いながら10年の月日が経っておりました(笑)

積んでしまった理由の一つとして、「シリーズがほぼすべて繋がっている」という点があります。中には軌跡と名前がついていても独立している作品もあるようですが、基本的にシリーズはソフトを越えてストーリーや設定が繋がっているとのこと。

つまり、話をしっかりと追うためには初代・空の軌跡FCから順番にすべてやらなければならないということですね。正直、気軽に始められないシリーズだなと思います。

当時の私も「かなり時間が掛かりそうだし時間が出来たら一気にやろう…」と思い、結局出来ずにいたわけです。ちなみに2022年3月現在でシリーズは11作+派生1作が出ており、更にはその軌跡シリーズも『英雄伝説』シリーズの一部とのこと。最初に聞いたときは新規層を引き入れる気は無いのか!?と思っちゃいました(笑)

 

しかし、冒頭でも書いたように私は11作目の黎の軌跡がシリーズ初プレイになります。何故シリーズ途中から始められたのか。それは、今作は世界設定は今までと同じながらも冒険の舞台が新たな地方に変わり、メインキャラクターが一新したからでした。

サブキャラとして前作までのキャラクターが登場したり今まで起こった出来事が話題に出たりはするので、当然歴代シリーズをプレイしていた方がずっと楽しめるとは思いますが、ここから始めても普通に楽しむことができました。私は本作クリア後に改めて空の軌跡から順番にプレイして行っております。先は長い…

また、この黎の軌跡はシリーズ後半戦の第1作ということもあり区切りが良いように思います。PS4の美麗グラフィックやシステム面も近年のゲームらしくとてもプレイしやすいので、軌跡シリーズが気になっているけど自分に合うかわからない…という方は、私のように本作から始めてみるのもアリかもですね。

ちなみに私はふと訪れたホームページのキャラクター一覧でアーロンに一目惚れをして黎の軌跡プレイを決意しました。アーロンがいなかったら軌跡シリーズの履修が数年遅れていたと思います。彼に感謝(笑)

 

・プレイして思ったこと

良くも悪くも情報量が多く、だらだらと長い印象でした。物語が動き出せばものすごく面白いのですが、そこに到達するまでがどの章も同じような展開やサブクエ消化に時間を当てることになりその時間がとにかく長いです。納得のプレイ時間95時間。

特にラスダン直前あたりは操作キャラクターを変えながら街に散らばる同じ敵を何度も倒し、バラバラになった仲間を一人ずつ助け出し…とかなりの長丁場で、すごく疲れましたね。メインパーティー以外のキャラクター達も一丸となって戦っている総力戦という感じだったので、演出的にはアツくて良かったっちゃあ良かったのですが。

 

物語は裏解決屋を営む主人公・ヴァンのところにヒロイン・アニエスが依頼をしに訪れるところから始まります。アニエスが持ち込んだ依頼を巡り、色々な勢力やキャラクターを巻き込んでどんどん大きな出来事に発展していくストーリーはとても面白く、夢中になって進めてしまいました。

ヴァンは裏解決屋という立場からも分かるように、正義漢というよりダークな雰囲気も持つ、頭の切れる落ち着いた男性です。年齢も24歳とRPG主人公にしては大人であり、彼を中心に展開するストーリーは結構暗い内容ながらも王道を感じさせるものでした。

 

・主人公・ヴァンのこと

先ほど主人公のヴァンは落ち着いた大人の男性だ~とは書きましたが、まぁ当然それだけじゃないんですよね。基本的にはパーティーの保護者であり頼れるリーダーですが、大の甘党で甘いものの前では大はしゃぎ。作中何回もスイーツを楽しんだり、甘いものに釣られて大変な依頼を受けてしまったりもしていました。かわいい。また、車やサウナ等も好きで、それらに関することだと生き生きとし出します。普段とのギャップ萌えも彼の良さの一つですね。

 

ヴァンは過去に色々あり、自身に強大な力を宿しています。そのこともあり、人を巻き込まないように他人を一定以上に近づけず、自分一人ですべてを抱え込もうとする典型的な自己犠牲タイプの性格です。彼の真相に近づこうとしてものらりくらりとかわされ、キャラクター達も私もやきもきしてました(笑)

そんな彼に、ヴァンさん大好き!な仲間達がぐいぐいと自分たちをもっと頼れと歩み寄っていく関係性がとても良かったですね。ラスボス戦直前にも、力に飲み込まれたヴァンを救うべく仲間たちが無謀な戦いを挑む展開があり感動しました…

メインパーティーキャラはみんなヴァンに救われ、彼を慕って仲間になります。純粋に好意を示すキャラも揶揄いながら接するキャラも様々ですが、みんな本当にヴァンを信頼しているんだなぁと感じられます。特にアーロンは普段は生意気な態度ばっかり取っていますが、終盤ヴァンが彼を助けに来た際に一瞬安心した表情になるのを見て心がぎゅんぎゅんとしました^^

アーロンといえば、仲間キャラのことを「オッサン」「小娘」等のあだ名で呼んでいたのですが、物語が進み信頼関係が築かれていくにつれてそれぞれ名前呼びになっていくのが良いなぁと感じました。しかもこれテキストだけじゃなくて戦闘ボイスも変わるんですよ!こだわり凄くない??

 

・サブキャラクター

このゲームの特徴として、とにかく登場キャラクターが多いことが挙げられます。メインパーティーの時点で8人と大所帯ですが、実はそれ以外にも戦闘に参加してくれるキャラが複数いるんですよね。期間限定ですが各モーションや掛け合いボイスまで用意されています。操作可能キャラも自動戦闘キャラもそれぞれ5~6人くらいだったかな?それ以外にも戦闘には参加しないキャラクターや敵サイドも含め、いわゆるモブじゃないキャラクターは今作だけで総勢50人程。ここには歴代シリーズキャラも含まれますが、それにしても多いです…!

 

終盤には主人公一行が別組織の面々と共闘する場面もありました。それまでのサブクエ達成状況や選択肢によってLAW、GRAY、CHAOSのグラフがそれぞれ伸び、その伸び率によって共闘可能な組織が変わってきます。私はGRAYとCHAOSの伸び率が高く逆にLAWが低かったため、正義の組織であるギルドだけ選択肢がありませんでした。ストーリー的にはここと組むのが一番正規ルートなんだろうなぁという感じ。

結局どこを選んだのかというと、一番悪役寄りの結社という組織にしました。キャラクターが良かったし、どう協力してくれるのかな?というのが気になったもので…結論、選んで良かったと思えたし大満足の共闘戦となりました!

選択可能な組織は4つありしかも物語終盤での出来事なので、組みたい組織が決まっている人はそれまでの章でグラフを調整しておかなければなりません。何気に取り返しのつかない要素だったりします。

 

顔グラの無いNPC達にも時間が流れている、というのも本作の特徴かと思います。モブキャラそれぞれにも名前や関係性があり、話しかけるタイミングで会話の内容が変わってくるんです。大きな事件が起こればそれに対して言及するNPCというのはよくありますが、このゲームは普通の時間経過でも会話が変わり、しかもその変化回数が多いんです。このNPCにも人生を感じらるというのは軌跡シリーズあるあるだそうですね。

主人公一行に依頼をくれるNPC達も街中で普通に生活しています。中には序盤にサブクエをこなしたキャラ達の日常の会話から悩みや関係が変化していくのを感じ、終盤にもう一度そのキャラ達の関係性を修復するサブクエが発生するという面白いものもありました。依頼者の男性と親友姉弟の複雑な三角関係が展開される様子は単なるNPCとは思えないほど設定が作りこまれており、3人の様子が気になってしょっちゅう話しかけに行っていました(笑)

 

・そして次作へ…

ゲームをクリアしてまず思ったのが、残された謎がとにかく多い!ということ。

主人公であるヴァンのこともあれだけ一緒に過ごした仲間のことも黒幕のことも、その過去や秘密はまだ一部しか解明されておらず、アニエスの持ち込んだ依頼も未達成のままです。がっつり続編を意識している感じ。なるほど、これが軌跡シリーズか……

続きはいつになるのかな~と思っていたら、早くも2022年秋に黎の軌跡Ⅱが発売予定との発表がありました。次作ではエレインあたりはプレイアブルキャラクターになるのかな?諸々楽しみですね~。そして私は発売までに何作軌跡シリーズをクリアできるのでしょうか…(笑)

15.くまのレストラン

今回はインディーズゲーム、くまのレストランについて書いて行きます。クリア時間は3時間程だったかと思います。

このゲームはiOS/Android向けにアプリとしてリリースされた作品です。2021年6月17日にSwitchで完全版として配信開始され、私はこちらをプレイしました。完全版からの新要素として、後日談エピソードや楽曲の追加があるようです。

私はこの作品を全く知らなかったのですが、Switch版リリースにあたって組まれた特集記事を見て興味を持ち、そのまま予約購入しました。懐かしいドット調のゲーム画面と可愛らしいキャラクター達による優しい世界観の作品なのかと思いきや、どうやら内容はかなりダークかつ感動的なものということで…

 

・まさかすぎる世界観~前半・天国編~

くまのレストランにはコックのくまと記憶喪失のねこがおり、プレイヤーはねこを操作してレストランのお手伝いをします。実はこのレストランがあるのは天国と地獄の境目であり、ここを訪れる客は既に死亡しています。この設定には初っ端から度肝を抜かれました(笑)

メニューの無いこの店では、やって来る客に対してリクエストされたものを何でも振る舞います。客が生前好きだったものや思い出の料理を出すのですが、中にはくまが分からない料理を注文してくる客もいます。そこで登場するのがねこの「ダイブ」という能力で、客の記憶から生前…というか死の直前の光景をのぞき見、客の求める料理の詳細を知ることが出来ます。ほのぼのしたタイトルからこの設定は想像出来ないでしょ…

 

客の死因は事故死や病死、自殺まで様々です。短い回想ですが、それぞれの辿ってきた人生や想いを知ることが出来、そして最期の瞬間を見届けることになります。序盤で既に泣けてしまい、すごいゲームだな…となりました。

この作業を繰り返していると、正体不明だったコックのくまについての話が少しずつ展開されるようになります。くまは生前、最愛の娘の気持ちに気付けず自殺させてしまった過去があり…この父娘を巡る物語がこのゲームの大筋なのですが、この時点ではこれ以上のことは語られずに前半パートのボスである悪魔と対峙する話へと移ります。

 

前半パートは、料理を振る舞ってきた客たちが天国行の電車のホームに集まる場面でエンディングです。天国行の電車があるということは、当然地獄行もあるということ。アプリ版では前半の天国編は無料ですが、ここから先の後半・地獄編は有料だそうです。続きがすごく気になる終わり方なので、これは絶対に買ってしまうわ…上手い商売だなぁ。Switchの完全版には前後編両方が最初から入っているのでそのまま続行しました。

 

・怖すぎる世界観~後半・地獄編~

悪魔との闘いに勝利したくまとねこですが、突然ねこが姿を消してしまいます。消えたねこを取り戻すため、後半パートでは今度はくまを操作します。お気づきの方もいるかもしれませんが、実はねこの正体は生前のくまの娘で、前半で不明のままだった二人の話が紐解かれていきます。

地獄行のホームに向かい、電車に乗ると前半では姿を見なかった人々が登場。この人たちは地獄へ向かう死者なのですが、詐欺師や犯罪者、独裁者といういかにも…という人から子供、看護師といった何故こちらに?という人まで様々なタイプがおりました。ホームで出会った女の子・ドロシーに言われるがまま今度はくまが地獄へ行く人々の記憶にダイブします。

地獄行の電車に乗るだけあって、やはり天国編よりも壮絶なものが多かったです。生前スリだった子供の死因は撲殺、患者に望まれた安楽死を与えるため殺しを続けた看護師は死刑でこの世界に来たとのこと。な、なんという……

 

一通り話を聞き終えると電車から何人かいなくなっています。電車の上に登ってみると、ドロシーが消えた人々を銃で撃っていました。このドロシーは地獄行の人々の魂の選別をし、反省の色を見せない救えない魂を排除する役目を持っているのだそうで。

ここで撃たれた人は地獄へは向かえず、先ほどの子供や看護師など改善の余地ありとの判断された何人かはそのまま地獄へ向かいました。地獄へ向かえた魂は転生が可能ですが、そうでない魂は虚無へと堕ちそのまま消滅してしまうとのこと。いや~~~本当に可愛らしいゲームビジュアルからは想像できないダークな世界観ですよね…

そして、ここである男を撃つか撃たないかの判断がくまに委ねられます。実はこの男、子供の頃にくまの娘をいじめていた張本人でした。大人になっても悪いことを続けていたようで…子供時代の男はくまの娘を学校の屋上に締め出し、そこからの脱出を試みた娘が誤って転落してしまうのが娘の死の真相でした。自殺したわけではなかったんだね。私は結局撃たずに甘いね、と言われドロシーが撃ち終了。

 

地獄に到着しドロシーとも別れ、虚無にいるというねこの元へ向かうため今度はカロンの河を渡ります。船守のカロンさんは明るく陽気な癒しキャラでした(笑)そして虚無を散策し遂にねこを発見するも、消滅しかけていました。

ねこと仲良くなったナイティという名の悪魔が言うには、ねこを助けるにはドロシーから受け取った希望の灯を使い、ねこにダイブをしなくてはなりません。しかし、これを使ってしまうともう元の場所には帰れなくなり、そのまま消滅するしかなくなると…くまはこれは使用しねこの記憶にダイブ、幸せそうな記憶を辿った後徐々に画面は暗くなり二人は共に消滅してエンディングを迎えます。

…まさかのバッドエンド?ということはなく、つづきからを選択するとナイティが登場、話をしていると自分がいなくなっても忘れないでくれるか?と聞いてきます。それに答えると覚悟を決めたと言い笑って消滅し…スタッフロールに突入、そこではくまが以前通りにレストランを営む光景が。ナイティが自分を犠牲にしてくまとねこを助けてくれたのでしょうか、これが真エンドです。

 

短い作品なので描写不足や無理やり感のある点(特にナイティ周り)も多々あり気になったりはしましたが、細かいことを抜きにすると素朴ながらも圧倒的な雰囲気の世界観を楽しむことが出来ました。戦闘や難しい謎解きは無く、小説…というより絵本を読んでいるような感覚で気軽に遊ぶことができ、心が浄化されたような達成感を得られてよかったです。

14.テイルズ オブ アライズ

今回はテイルズオブアライズについて書いて行きたいと思います。このブロブでは2作目のテイルズ記事ですね。2021年9月26日にクリア、プレイ時間は58時間程でした。

 

当時積ゲーも多く発売日に購入するつもりは無かったのですが、公式Twitterの告知やムービーを見て興味を持ち体験版をプレイ、そのまま発売直前に予約してしまった作品です。宣伝上手いよなぁ…

 

・まさかの王道ストーリー

いつも通り事前情報は軽く把握した状態でプレイを始めたのですが、世界観にしてもキャラクターにしても王道とは程遠い印象を持っていました。

アライズも昨今のテイルズに多いクールなダークヒーローによるビターエンド系なのかな~と考えておりましたが、結論から言うと真逆のテイルズ屈指の王道ストーリー、そしてハッピーエンドでしたね。

エンディングでは主人公とヒロインの結婚式のイラストが描かれ、みんな幸せそうに笑っているといういかにもRPGらしい純粋なハッピーエンドでした。

私個人の趣味としてはここ数年のテイルズのようなビターエンドが好きではあるのですが、たまにはこういったすっきりとしたハッピーエンドも良いなぁと感じました。

 

・主人公とヒロインについて

先程も少し書きましたが、キャラクタービジュアルを見てまず思ったのは「アライズもベルセリアと近いダークヒーロー系なのかな?」ということ。というのも、事前情報で主人公のアルフェンは黒い鎧に落ち着いた雰囲気、ヒロインのシオンはクールそうな表情でツンツンした印象を受けており、物語序盤までは二人ともそのイメージとあまり変わらなかったからです。ボーイミーツガールな始まりではあるものの、この二人で王道展開は無いだろう…と思っていました。

そんなアルフェンとシオンですが、プレイ前後で一番イメージが変わったのはこの二人でした。特にシオンのイメージは良い方向にかなり変わりましたね…!圧倒的なヒロイン力でした。冒険が進むにつれて後述の二人の関係や意外な可愛らしい一面を知ることが出来たので、どんどん好きになっていきました。ちなみに他4人のパーティーメンバーについてはおおむねイメージ通りの良いキャラでしたね。

 

二人の物語での関係を簡単に説明しますと、生まれた時からの呪いで人と触れ合うことが出来ないシオンと記憶と痛覚の無いアルフェン。シオンの呪いは人に触れると相手にダメージを与えるもののため、出会いたての頃はアルフェンだけは普通にシオンに触れることが出来ました。

しかし、二人の心が通い合った頃にアルフェンの記憶と痛覚が戻り、簡単には触れ合えなくなってしまいます。微妙な距離感のまま物語は進み、実はアルフェンは300年前の人物であることが判明。そしてシオンの呪いには300年前にアルフェンとシオンの先祖が引き起こした出来事が大きく関わっており…と、この二人の周りだけでだいぶ壮大な物語が展開されています。

 

最初のころのシオンは呪いのこともありとにかくクールでツンとしていて誰にも心を開いていませんでしたが、冒険で様々なことを経験し、仲間との関わりの中でどんどん本来の心優しい素直な性格を取り戻して行きます。ベルセリアのベルベットと近いものを感じますね。

そしてアルフェンとはお互い触れ合えなくなっても強く惹かれあい、物語後半にはテイルズ1、2位を争う程のラブラブっぷりを見せつけてくれました。ラスボスを倒すと無事に呪いが溶けて喜んだ2人は抱き合ってキスをし、そして結婚と…こんな展開誰が想像出来ただろうか…?

それぞれ辛い生い立ちだしとにかく幸せになって欲しいと思ってはいましたが、最終的に私の理想の遥か上を行くハッピーエンドで安心しました(笑)

 

また、このゲームは2部構成の物語なのですが、この2部の途中で重要なイベントを経てアルフェンとシオンは衣装が変わります。ちなみに2部からはOPも変わる徹底っぷり。プレイヤーはここで初めて新衣装の二人を目にします。曲も昔からよく知る名曲、Hello,Againのカバーでこの演出には感動しました…。

アルフェンは仮面が取れ、白い騎士のような鎧になり一気に正統派主人公の風格が…!FF4のセシルが暗黒騎士から聖騎士になったイベントを思い出しましたね。シオンもより以前より可愛らしい感じの衣装になり、雰囲気も明るくなりました。

 

・キャラクターについて思うこと

アルフェンとシオンについては壮大なラブストーリーが用意されておりました。では他のパーティーキャラ4人についてはどうかというと、それぞれメインのイベントがありロウとリンウェル、キサラとテュオハリムのペアでそれぞれいい雰囲気に。

恋愛面で言うと正直な話、美男美女だけのパーティーで全員が綺麗にカップルになるのはあまり好きでは無いんです。ブレセカの記事でも似たようなことを書きましたが、片思いだったりNPCに恋人がいたり、そういう話とは無縁のキャラもいたり…といった多様性が好きなので…

ただ、ペアとしてはどこも魅力的でスキット等が充実していることもあり、楽しく冒険することが出来ました。支配する側される側の人種混合パーティーの為ギスギスしていた時期(特にリンウェルのシオンやテュオハリムに対しての態度)は結構きつかったですが、信頼関係が深まりだした中盤以降には面白いスキットも沢山ありましたね。

 

特にテュオハリムがめちゃくちゃいい味出してたな~と思います。物語ではシリアスな面や威厳あるかっこいい姿を見せてくれたテュオ様ですが、それを上回るボケっぷりで私の中での最終的なイメージはマイペースおじいちゃん(笑)テイルズおなじみ温泉イベントでも大活躍で、彼にはかなり笑わせてもらいました。

テイフェス2021で発表された歴代キャラクター人気投票ではなんと1位に輝き、実際プレイしてテュオ様にやられた人たちが沢山いるのだなぁと感じました。私もアライズではテュオ様が一番好きだったので、結果をみて驚きながらも大喜びしたなぁ。ちなみに私が投票したのはハーツのヒスイです。

 

ここからは個人的に残念だなと思ったことです。色々書いてきた通りメイン6人についてはとても充実しているのですが、敵はじめサブキャラクターの登場回数や情報があまりにも少ない、ということがアライズで一番気になった点でした。というか、そもそもサブキャラクター数が極端に少ないんです…目立った活躍をする味方サブキャラはロウの父ジルファとキサラの兄ミキゥダくらい?

敵も、メインキャラそれぞれと関係のある幹部キャラ達はとにかく影が薄いし(正直名前も思い出せない)、ボスのヴォルラーンは悲しい過去やアルフェンとの因縁があったのにも関わらずそのあたりをあまり描かれずに終わるし、真の黒幕のことも終盤に一気に判明する感じで…敵側のドラマがほぼ描かれません(´;ω;`)

今作は主人公一行にスポットライトを当てていたのはよく分かりますが、直近にプレイしたベルセリアや他テイルズは敵やサブキャラが非常に魅力的で好きになることが多かったので少し寂しかったです。特にヴォルラーンはかなり好みのキャラをしているので、今後の過去掘り下げに期待。

13.ブレイブリーセカンド

今回はブレイブリーセカンドの感想を書いて行きます。

ブレイブリーシリーズは連続3作品目です!こちらのゲームは2021年8月18日にクリア、プレイ時間は31時間程でした。

 

前回の記事でも触れてきたように、このセカンドは前作BDFtSの完全な続編となります。2が独立していたのとは違いこちらは前作をクリアした前提で作られていますので、ここから始めても???となることが多いでしょう。

ちなみにメインパーティーはいつも通り4人固定ですが、4人中2人は前作のパーティーキャラです。デザインは変更されておりますが、少し目新しさは足りなかったかな。今作からの主人公ユウとヒロインのマグノリアはどちらも良いキャラなのですが、前作キャラクター達に埋もれてしまっていたなぁという印象でした。

 

ptw828.hatenablog.com

 

・BDFtSの続編として

正直、かなり賛否別れる作品だろうなという印象でした。

私は普通に楽しめたしなにより敵キャラクターが良かったので結構気に入った作品ですが、BDFtSのような壮大なファンタジーを求めて始めるとちょっとがっかりするかなという感じ。冒険の舞台は前作とほぼ同じなので新鮮なワクワク感は少ないですし、ネットスラングやメタ的な表現も随所に散りばめられており、良くも悪くも現代的というイメージです。

更に人を選ぶと感じたのがやりとりの緊張感の無さ、子供っぽさです。主にがんばリベンジ。まぁそこが可愛さでもあるのですが、こういうネタはしつこすぎるとイラッと来るもんな…この反省が2の大人なパーティー構成に活かされたのではないかと個人的には思ってます。

 

あとは前作以上に恋愛色が強いように感じました。そういう話が好きな方からしたら嬉しいことかと思いますが、私はあまり刺さらないタイプなので想像にお任せの余地もないラスト付近の展開はあまり好みではなかったかな~。

特にイデアとリングアベルは好きな二人なのですが、悲恋だけど自分の道をそれぞれ進む前作の終わり方がカッコよくて最高に好きだったから、今作で物語最後の方にやっつけのように描かれていたのが残念でした。再会できたのは純粋に嬉しかったけど、蛇足では…?とさえ感じました;;

 

音楽については今回はRevo氏ではなくryo氏という方でした。私は存じ上げない方だったのですが調べてみたらボカロ曲とかも書かれているのだそうで、知ってる楽曲も多数ありビックリしました。

Revo氏程の世界観は感じませんでしたがかっこいい曲も多く、特にラストダンジョンのBGMはかなり好きでしたね〜。

 

・特徴

物語は他2作と同じでループを繰り返します。これはもうブレイブリーシリーズお決まりなんだなぁ。戦闘やアスタリスクによるジョブシステムも同じです。

違いとしてはジョブ種類の増加でしょうか。このセカンドで初登場するジョブはフェンサー、ねこ使い、エクソシスト等一風変わったものが多く、性能はどれも強力かつ面白かったです。キャラクターの都合かリストラになったジョブもありますが、物語の途中で前作のジョブも使用可能になります。前作以上に色々なスキルやアビリティを試せて面白かったですね。

 

それともう一つ特徴的なのがサブシナリオです。イデアが対立する二人の意見を聞いて、どちらを支持するかを選びます。この対立するキャラクター達が前作のアスタリスク所持者なのですが、ここでの選択でサブシナリオの展開が変わり選ばなかった方のアスタリスク所持者と戦闘、獲得できるアスタリスクが変わります。

ループする中でもう片方の選択も出来るので最終的に全ジョブ手に入れることも可能。この選択は生死に関わるシリアスなものからコメディ色の強いものまで様々ですが、どちらの主張も正しく基本的にどの選択をしても後味は悪いんですよね…イデアも毎回この選択は正しかったのだろうか、と悩みながら終わるのですが、私も同じ気持ちでした。白黒つけたがる性格のイデアに答えの出しにくい選択をさせたり、前作キャラをこういう形で関わらせたりするのは面白い試みだなぁと感心したサブシナリオでした。

 

ARマーカーを使ったムービーがあったりキャラクターがこちら(プレイヤー)に語り掛けて来たりと面白い演出も多々ありました。

ラスボス戦では突如タイトル画面に戻され、再開しようとしてどのボタン押してもデータ削除に強制カーソル移動する演出があり心臓が止まりかけましたね(笑)

 

・一緒に冒険したかった話

主人公のユウは聖教騎士団に所属しており、ジャンとニコライという同僚と3人あわせて聖教騎士団三銃士と呼ばれていました。この二人は冒険序盤で仲間になってくれます。実は私、この三銃士…特にジャンがシリーズで一番大好きでして。安定の主人公の兄貴分キャラですね(笑)パーティーに加入したときはとても嬉しかったです。

しかし、このジャンとニコライはいくら戦闘してもレベルが上がらないんですよ。RPGに慣れ親しんで来た方ならお察しかと思いますが、この二人は正式パーティーキャラクターではないんです…まぁ固定パーティーでおなじみブレイブリーシリーズなので分かり切っていたことではありますが…T_T

ちなみにこのゲームの無料体験版は「無料で遊べる三銃士編」ということで、本編の前日譚でがっつり三銃士が使えるどころかジョブチェンジまでできちゃいます。当時体験版をやって本編での三銃士の冒険を夢見た人のことを思うと心が痛い…

この二人は後に(というか割とすぐに)パーティー離脱、騎士団を裏切って敵の帝国側につき、そこでアスタリスク所持者となって主人公一行と敵対します。物語的にはアツいのですが、最初の頃はショックの方が大きかったなぁ(笑)

 

他の新規アスタリスク所持者も皆魅力的でしたが、そこまで深くは関われませんでした…残念。ゲーム内サブシナリオの充実度は圧倒的にBDFtSのアスタリスク所持者が優遇されていますね。ゲーム外でいいので、ジャンはじめセカンドや2のアスタリスク所持者の掘り下げ、待ってます…!と思っていたら最近ソシャゲがリリースされたので、そちらに期待しようと思います♪

 

こんな感じでブレイブリー3部作を連続でクリアしてきたわけですが、壮大な世界観やサブシナリオはBDFtS、キャラクターやジョブ充実度はセカンド、ストーリーや全体的な完成度は2が魅力的かな~というのが私の感想です。

12.ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル

前回に続き、ブレイブリーシリーズの感想になります。今回の作品はシリーズ1作目・フォーザ・シークウェル(通称BDFtS)です。

 

こちらのゲームは2012年10月にフライングフェアリーとして発売され、2013年12月に出たのが私がプレイした完全版であるフォーザ・シークウェルになります。どちらもハードは3DSです。2021年7月頃にクリアし、プレイ時間は59時間でした。

前回の記事でも少し触れましたが、私はこのゲームは途中まで遊んでおりました。4つのクリスタルを順番に開放し、さぁようやく話が進むぞ!という非常に続きが気になるところで止まっておりました、何故だろう…(笑)まぁ数年ぶりに再開する分には区切りが良くて助かりましたが。

 

ptw828.hatenablog.com

 

・キャラクター

ブレイブリーシリーズは優しく正義感のある主人公、真面目で芯のあるヒロイン、飄々としてるけど知的な男性、明るくムードメーカーな女性の4人パーティーがお決まりみたいなところがあり(セカンドはちょっとイレギュラーなので除外)、本作もまさにその通りメンバーでした。2と比べると全体的に子供で可愛らしい印象ですね。

こちらでもアスタリスク所持者は敵として登場します。後述の理由からこのアスタリスク所持者たちとの関わりは2よりも断然多く、何度も戦闘したりイベントがあったりします。サブキャラクターの魅力を最大限に引き出せているという点では2よりこちらの方が上なんじゃないかな。

 

・システム

前回はあらすじメインになってしまったので、今回は少しシステム面の紹介をば。

アスタリスクによるジョブチェンジは2と全く同じですが、ジョブの種類は増えたり減ったりしていますね。こちらでは狩人や海賊、忍者あたりをよく使っていました。あとは終盤に入手できるヴァンパイアや魔界幻士等、2ではリストラされてしまった個性的なジョブもそこそこ使いましたね。結構好きだったのにな~。

 

戦闘ではブレイブ&デフォルトという機能があり、続編のセカンドでも2でも受け継がれているこのゲームの最大の特徴です。簡単に説明すると、行動回数の前借りと後回しが可能なシステムですね。「デフォルト」では防御をしつつBPを溜め、「ブレイブ」でBPを消費して攻撃をします。

このBPは最大3つまで溜められ&消費が出来るので、例えば雑魚敵にはブレイブを使用し1ターン以内で一気に倒したりしていました。ものすごい爽快感なんですよね~これが!

ただし、ブレイブでBPの前借りをしすぎると倒し切れなかったときに行動不能のまま敵の猛攻を受けることになるので注意が必要です。この機能をどう使うかとジョブ・アビリティの組み合わせが戦闘の鍵となります。奥が深く難しいけど、慣れてくるとすごく楽しい戦闘でした。

 

・音楽

作中の曲すべてを手掛けるRevo氏のことは以前から知ってはいました。特徴的な曲を作られる方だな~という印象で、にわかながら好きな楽曲もあり普通に期待はしていましたが、それをはるかに超えるクオリティでビックリしましたね…!

特に、アスタリスク所持者戦での戦闘曲である「彼の者の名は」は最高に好きな楽曲です。ストーリー展開の熱さも相まって、テンション爆上がりで戦闘出来ました。

他の楽曲もどれも美しく印象的で、耳に残るメロディが多いんです。フロウエルのBGMとか1回聴いただけで覚えてしまったもんなぁ。

かなり特徴的である個性を活かしつつも全く違和感なくゲームの世界観とマッチさせるRevo氏の技量にとにかく感服しました。サントラももちろん購入済です。もっとゲーム音楽のお仕事して…絶対買うから…。

 

・繰り返す世界

前回の記事でブレイブリーデフォルト2はエンディングを繰り返すと書きましたが、結論から言うとループする点は今作も同じ感じでした。こちらは一回一回エンディングを迎えずに世界がループし、物語が続いていきます。私はその展開に入る前に積んでしまっていたので、再プレイ後に初めてこの事実を知りましたね。

今作BDFtSのループは、良い点もあれば悪い点もあるな~という感じでした。5章~8章までがループでほぼ同じ出来事を繰り返すことになります。最短だと2回繰り返すだけで終章にワープできエンディングを迎えることが出来ますが、サブシナリオを回収したり真終章に到達するためにはどのみち8章まで繰り返さなければならないとのことで…結局サブシナリオ含め全部やりました。

 

繰り返す中でキャラクターが世界の違和感に気付き始めたり、実は身近にいた黒幕のヒントが少しずつ出てきたりと細かい変化は楽しかったのですが、冒険するフィールドや展開は基本的に同じなので途中で飽きそうになりましたね(笑)ここはもう少し短くしても良かったのでは…?というのが正直な感想でした。

逆に良かった点はアスタリスク所持者関連のサブシナリオです。このループ内では(任意ですが)毎回アスタリスク所持者とのイベントや戦闘があります。1周目の世界では全員シリアス寄りな展開で死亡してしまうキャラも多数でしたが、このループ世界ではコミカルなものからキャラクター達の過去や意外な一面を知ることが出来るものが沢山あり、キャラクター解像度がめちゃくちゃ上がりました。

何回も言うけど2のアスタリスク所持者ともこれくらい濃ゆい関わりが欲しかったな;;

 

次回は更に続編のブレイブリーセカンドについて書いて行く予定です。ここで私はブレイブリーシリーズ最推しキャラクターと出会うことに…(笑)

11.ブレイブリーデフォルトII

今回のゲームはブレイブリーデフォルト2です。2021年4月23日にクリア、プレイ時間は79時間でした。

 

ブレイブリーシリーズは前々作のフォーザシークウェルを途中までプレイしており、世界観や音楽の美しさに夢中になった作品でした。結局途中で積んでしまったのですが、Switchで新作が出ると聞いたときは嬉しくて発売をとても楽しみにしたものです。

ちなみにフォーザシークウェルは2クリア後すぐに再開し、無事クリアしました。こちらについては次回の記事で詳しく書いて行きます。

 

・過去作未プレイでも楽しめる

そんなわけで、前々作を途中までプレイし、前作は一切触らずに遊んだのですが全く問題なく楽しめました。戦闘等のシステム面や後述のアスタリスクの設定はシリーズ通して同じですが、冒険の舞台は別世界なので予備知識は必要ありません。

キャラクターも今までのシリーズと一切関わりは無く、2というタイトルながらも過去作をプレイしていなくても楽しめるのが本作です。

前々作フォーザシークウェルと前作セカンドはがっつり繋がっていたので、発売順にプレイした方からしたら新鮮だったのではないでしょうか。

ちなみに音楽は前々作と同じRevo氏によるものでしたが、本当に素晴らしかったです。音楽のことは次回記事でまとめて書きたいと思います。

今作で特徴的だったのはフィールドBGMですかね。同じ曲ですが地域ごとにアレンジが入っており、砂漠地帯ではアラビア風に、寒冷地帯では鉄琴のような音色でそれぞれ雰囲気がすごく出ていて、ずっと聴いていても飽きが来ませんでした。ナイスアイデアだなぁ。

 

アスタリスク

それぞれのジョブの力が宿った宝石であるアスタリスクを所持することで、人々は特別な力を使うことが出来ます。

例えば、モンクのアスタリスクを所持していれば攻撃技に特化し、白魔道士アスタリスクを所持していれば回復魔法を使えるようになる…という感じですね。

そしてこのアスタリスク所持者たちが敵として立ちはだかるのですが、みんな良いキャラしてるんですよね~魅力的なサブキャラクターが多い作品は名作です。わがままを言えば、もう少しこの敵たちの掘り下げが欲しかったな…!

アスタリスク所持者を倒すとそれぞれのアスタリスクを主人公たちが引継ぎ、物語の進行と共にどんどん使用できるジョブが増えていきます。

ジョブに就き戦闘を重ねることで熟練度を上げ、強力なスキルやアビリティを覚えていくところはFF5DQ3の職業システムとよく似ていますね。

 

また、ジョブごとにキャラクターの衣装が変わるのも良いなぁと思いました。更に一人ひとりデザインも異なっており、どれも可愛いです。

私はデザインも能力もシーフ、ベルセルクあたりがお気に入りでよく使ってましたね~。

 

・王道ファンタジー

ブレイブリーシリーズは本当に王道という言葉がよく似合います。

地水火風の4つのクリスタルが存在し、それを信仰する人々や逆に悪用しようとする勢力がおり、クリスタルに導かれた主人公たちが光の4戦士として巨悪と戦う…というFF初期ナンバリングを彷彿とさせる懐かしい設定です。

寄り道要素はあるものの、物語は基本的に一本道で非常に分かりやすいです。昨今のゲームに多い複雑な設定や展開も少ないので、こういったところからも"あの頃のRPG"を感じさせられます。

メインパーティーは4人メンバー固定で序盤に全員が仲間になるので、偏りなく育成することが出来ます。真面目な好青年・セス、亡国の王女・グローリア、頭脳担当な学者の男性・エルヴィス、明るい傭兵の女性・アデルと個性的ですが、年齢層が高く皆大人で落ち着いているのでストレスなく冒険することが出来ました!

 

・繰り返されるエンディング

さて、この説明だけだと目新しさは無いように思えますが、そのイメージが一気にひっくり返るのが5章でラスボスを倒した後です。

旅の目的であったヤミノヒトミの封印には成功しますが、ヒロイン・グローリアが犠牲になってしまうんですね…グローリアはこのことを承知で挑んでいましたが、これはバッドエンドです。一族の使命から逃げずに全うした彼女の姿勢にとても感動し、結構好きな終わり方であるのもまた事実ですが。

スタッフロールも流れ、これがこのゲームのエンディングなのか??と思いクリアデータをロードしたらなんと6章の文字が。エルヴィスの持つキーアイテム・魔導書の力で時間が巻き戻り、主人公たちはすべての記憶を引き継いだままグローリアを犠牲にせずに世界を救う方法を探すことになります。いまだ謎は多いままですが、この展開にはおぉ…!となりましたね。

ここにきて新たなマップや町が登場したりジョブレベルの上限が上がったりと、まだ冒険は続くという事実にワクワクしました。

 

ここで初めて訪れることになるアデルの故郷、妖精の郷マグ・メルはとても幻想的で素敵でしたね~。この場所が6章の要となり、ここで得たヒントを用いてヤミノヒトミの討伐に挑みますが、結局倒しきることは出来ず…人間界と妖精の郷を完全に切り離してマグ・メルごとヤミノヒトミを封印することに。今度はマグ・メルに住む妖精たちが犠牲になってしまいます。これまたバッドエンド……

妖精の長・イメルダに人間界で生きろと言われ助かりそうだった仲間のアデルですが、実の姉による謀反が元凶という責任の思いもあり、故郷マグ・メルと運命を共にする決断をします。

エルヴィスへの好意がとても分かりやすかったアデルと違い、(見逃しが無ければ)エルヴィスからアデルへの想いはこの別れのシーンで初めて描かれます。しかし、エルヴィスが想いを伝えようとするのを静かに微笑みながら止めるアデル。両想いなのに、実ることなく永遠に離れ離れとなる悲しいエンディングですT_T

いつも飄々としているエルヴィスの必死な姿にもアデルの決意にも非常に泣かされましたね…実はこれが一番好きなエンディングだったりします。

 

そして、再び時間は巻き戻り、今度こそ誰も犠牲にしないぞ…!という気持ちで7章へと進みます。

今回の章で重要になってくるのは、50年前にヤミノヒトミを封印した前時代の光の4戦士でした。それは主人公パーティーの身内であったり、冒険でお世話になってきた人達であったり…FF5を思い出すなぁ。

最後の隠しジョブである「ブレイブ」を、この前時代の光の戦士であるスローンから受け継ぐ演出には鳥肌が立ちました。ちなみにこの方は序盤で超お世話になったグローリアの付き人の老兵であり、物語中に死亡してしまうのですがブレイブ戦では全盛期の姿で登場して戦うんですね。若くても年老いてもカッコよすぎるよスローン。

 

それぞれからの助けを得て、さぁ3度目のラスボス戦です。戦いにはさほど苦戦することなく進みました。途中ボスによって仲間たちの記憶が消されて戦えなくなってしまいますが、主人公・セスが必死に語り掛け復活、見事ラスボスを打ち倒します。最終戦はほぼイベント戦闘のような感じでしたね。

無事に元の世界に戻ってきた仲間の面々ですが、主人公のセスは実は物語開始時に遭難によって命を落としていたためここにはおりませんでした。普通に生きて冒険できていたのは、風のクリスタルの力で命を繋ぎとめていただけだったわけですね。

まさかまた…?と思ったらクリスタルの力で蘇り、無事ハッピーエンドでした。ご都合主義といわれてしまってはそれまでですが、セスはここまで頑張って戦ってきたんだしこれくらいはご褒美でいいよね!

セスだけいないままビターエンドというのも私は好きですが、何度も悲しいエンディングを繰り返し乗り越えてきたので、このゲームの結末はハッピーエンドで本当に良かったと思いました。

 

昔のRPG好きな私としては、大満足の達成感でした。シリーズ続編、期待してます!