のんびりゲーム記

クリアしたゲームの感想や備忘録。ネタバレ満載です。

49.ファイナルファンタジー16

今回はFF16についてです。

2024年1月3日にクリア、サブクエストをほぼ全てこなしてプレイ時間は45時間程でした。

そういえばFF15も年末年始にプレイしたな~。もう2年前か…。

 

・ダークファンタジーな世界観

FFシリーズの最新作です!前作のFF15が割とリアル路線だったので(特に服装とか乗り物とか…)今回もそんな感じかな?と思いきや、結構ファンタジー色が強かった本作。全体的な雰囲気は私のプレイ済ナンバリングの中ではFF6に近いかなぁという感じですかね。

ただ、このダークな世界観とファンタジーのバランスが非常に良く、感動的なストーリーと魅力的なキャラクター、そしてシリーズファンならおっ!と思える過去作オマージュ等の要素も相まって、個人的にFFの中でトップクラスに好きな作品になりました。

 

物語は初期FFおなじみのクリスタルが登場し、その加護を受けて生きる人々の世界が冒険の舞台になります。とはいえ牧歌的な雰囲気ではなく、召喚獣を兵器として扱ったり国同士の戦争が繰り広げられているような世界です。また、クリスタルの恩恵無く魔法を使える『ベアラー』と呼ばれる人々が奴隷として酷使、差別されていたりと、序盤からかなり殺伐とした世界観が印象的でしたね。

このベアラーの扱いが作中通して本当に酷いもので…心が痛くなる残酷な場面も多々ありました。ですが、そんなベアラーの扱いに疑問を持ち彼らを保護する人々もそれなりに多く、サブキャラ含めそう言った人々との出会いはどれも素晴らしかったです。

というかこの作品、メインキャラクターは勿論なんだけどサブキャラ達がみんなかなり良い味出してるんですよね…主人公・クライヴの叔父であるバイロン叔父さんはカッコいいわ可愛いわで特にお気に入りです。泣きながら寸劇をするクライヴとの再会シーンはFF16屈指の名シーンだと思う。

ただ、過酷な世界観故にメインサブ問わずキャラクター達みんな死亡フラグ立てまくりなので、最後までドキドキしながらプレイしました…。

 

また、召喚獣システムにも一癖あり、今作の召喚獣は『ドミナント』と呼ばれる人間の異能者が自らの体内に降ろして召喚獣そのものとなり戦う作りとなっています。ドミナントの身分や国によって扱いに差はありますが、言ってしまえば生体兵器となってしまう訳ですね。召喚獣といえばFF10のユウナのように召喚士によって呼び出され人間に寄り添って戦うイメージが強いので、この点も衝撃的でした。

 

主人公はロザリア公国の第一王子であるクライヴ・ロズフィールド。彼は第一王子ではありますがドミナントとして覚醒できなかったため、フェニックスのドミナントである弟のジョシュアのナイトとして働いていました。序列関係なく生まれ持った紋章の有無によって扱いが変わるこの設定、FE風花のゴーティエ家を思い出すなぁ…。

そんな関係ですが弟とは(物語通して終始)非常〜〜〜に仲が良く、少年期から始まるストーリー最序盤は幼馴染のジル、愛狼(?)のトルガルとの交流も相まって、とても穏やかでした。まぁRPG作品序盤での幸せ時間が長続きするはずもなく…案の定輝かしい少年期は一瞬で終わってしまうのですが。

ある意味でお約束といえる身内の裏切りや謀略、力の暴走によってすべてを失ってしまったクライヴはその後13年間雑卒として過ごすことになります。ちなみにここまでの少年期の出来事は13年後のクライヴがうたた寝していた時に見た夢の中の思い出であり、ここからは目を覚ました青年クライヴの操作に変わります。

 

復讐心から始まる彼の旅は多くの出会いや別れを経て、やがてベアラーの解放と『人が人らしく生きられる世界』を目指す大きな戦いになって行きます。

それにしても高貴な生まれや壮絶な人生もですが、少年期、青年期、壮年期と時代を越えて冒険する展開はまるでDQ5の主人公のようです。結末はまるで違いますが…。

余韻と考察の余地を残したエンディングは悲しいけど素晴らしかったです。FF15といいビターエンドが続くなぁ。

これは余談ですが、テーマソングを担当している米津玄師さん公式YouTubeで見られる『月を見ていた』のFF16スペシャルMVはとても素晴らしいので、エンディングまで辿り着いた方は是非見て欲しいです。

 

・特徴

まずグラフィックはやはり素晴らしいですね!FF15の時点で既に「これ以上は無理なのでは?」と思えるくらい高画質だったのに、当然のように上回ってきました。普通に実写映画かと勘違いしてしまうレベルです、恐るべしPS5。

特に召喚獣同士のバトルは超迫力でしたね~おなじみの召喚獣たちも遂にここまでかっこ良くなったか…と感動しました(笑)

中でもバハムート戦は迫力ある演出やジョシュアとの感動の再会からの共闘等と盛り上がる要素てんこ盛りで、作中通して一番好きなバトルです。

 

ただ、そんなリアルなグラフィックだからこそ少し物足りない部分もあり…。例えば水の描写はちょっと微妙で、いや川とか海とかはもうめちゃくちゃ綺麗なんだけど、特定場面で水に入ってもバシャバシャならずに波紋が出るだけで…まるで氷の上を歩いているような感じでした。

あと全体的に画面が暗く、キャラクターの色合いも地味めな事もあり特に地下ダンジョンの攻略や戦闘には結構手こずりましたね。本作はRPGでよくある画面下のミニマップが無く(意図されたことらしいけど)、そのこともあって先に進む方向がわからなくなることが多発しました。相棒である氷狼のトルガル(かわいい)が正しい道を示してくれるお助け要素に頼り切りになってしまう場面もあり、この辺りはちょっと勿体無いな〜と感じました。

 

グラフィックがここまで進化すると、キャラクター達もよりリアルに描かれます。顔や体の造形は勿論なのですが、キャラクターの表情や動きも本当に細かいところまで表現されており、大人っぽい雰囲気のシーンの多い今作ではそういった場面のリアルさも印象的でした。

キャラクターの年齢層も高く、壮年期には主人公もヒロインも30歳を越えるのでとても落ち着いた会話が多いです。そんなキャラクター達が再会や別れのシーン等で感情を爆発させている姿を見ると、更にその魅力に引き込まれてしまいますね。

 

音楽は物語にピッタリと合っている壮大なもので、迫力あるバトルや演出とピッタリと合った素晴らしい楽曲が沢山ありました。サントラを購入するくらいにはツボでしたね…。

ストーリーは最後まで見届けましたが、DLCも出ているようなので今後もプレイして行こうと思います。