のんびりゲーム記

クリアしたゲームの感想や備忘録。ネタバレ満載です。

45.天外魔境 第四の黙示録

今回は天外魔境シリーズのナンバリング4作目、第四の黙示録についての記事です。

2023年8月14日にクリア、プレイ時間は24時間でした。

シリーズプレイ4作目、番外編のカブキ伝から3を飛ばして4をプレイしました。なぜ3を飛ばしたのか、それはPS2でしか発売されてないからです(泣)最近このパターン多いな…。

 

・今回の舞台

今までのシリーズはコンセプトが『西洋人から観た誤った日本観』だったのに対し、今作は『日本人から観た誤った西洋』であり、冒険の舞台もジパングではなくアメリカとなっています。それにより雰囲気も今までとは随分と変わっており、従来の天外魔境らしさを残しつつも、よりファンタジーな世界観を感じることが出来ました。

 

物語は見習いハンターの主人公・雷神が師匠であるハンターのレッド・ベアとともにニューオリンズの町に訪れ、そこでとある事件に巻き込まれるところから始まります。ここからどう物語が動くのか…と構えていたらまさかの夢オチで、現在はその事件から6年の月日が流れておりました。

雷神の当時の記憶が曖昧ということもあり冒頭の出来事には触れられないまま物語は進みますが、序盤でレッド・ベアは敵にやられて亡くなってしまいます。彼の死に際に雷神は自身が火の紋章を持つ火の一族だと教えられ、そしてレッド・ベアの意思を継いで魔物ハンターとして人々を助けるために旅に出ます。

ジパングやロンドンでの冒険は割と同じような景色が続いていたのに対し、今作は寒冷地アラスカやインディアンのような民族の赤き民の村など様々な土地を渡り歩きます。まさに大冒険!という感じで、次の土地はどんなものかワクワクしながら進みました。

 

・今作の魅力と特徴

今作の目玉の一つといえるのがアニメーションです。会話パートではキャラクターの顔が画面いっぱいに表示され、更には表情パターンも多くあるため豪華声優陣の演技も相まってキャラ達の息吹を強く感じられました。

また、戦闘もアニメーションになっており、ボスは勿論ザコ敵もフルアニメーションで動きます。フロントビュー形式の良さを最大限に生かしており、大迫力の戦闘でした。

特に審判の十二使徒という敵幹部12人との戦闘はストーリーの盛り上がりやBGMの良さも含めてかなりアツかったですね。これもシリーズ恒例ですが、敵幹部のキャラの濃さが凄いんだよな…!

 

天外魔境シリーズの大きな魅力として表情豊かなキャラクター達と迫力あるアニメーションは欠かせないと思っているのですが、今作はとにかくムービー量が多く、かなり力が入っていたように思います。私は辻野芳輝さんの絵柄が大大大好きということもあり、ビジュアル面でもとても楽しむことが出来ましたね。

 

他にもシンボルエンカウントだったり時間経過で夜になったり魔法の仕様が特殊だったりと、今までの作品とは違っていた面も多数ありました。特にシリーズ恒例のエンカウント地獄から解放されたのは大きかった…難易度も高く無く、非常にプレイしやすかったです。

シリーズとしては珍しく仲間の入れ替わりが激しいという点も特徴ですかね。期間限定加入のキャラも沢山いましたし、仲間の一人を単独で操作するパートもありました。

 

・総評

様々なパロディからシリアスな話、トラウマ展開まで幅広く取り揃えられておりました。それぞれの街で起きている問題や事件は現代もよく話題に上がる差別問題やマスコミの報道問題から映画業界、AI化社会の闇など千差万別であり、時代を先取りしているテーマだなぁ…と感心しました。

 

ただ、良くも悪くも話がサクサク進むので、テンポは非常に良いけど若干無理矢理な流れも多かった印象です。一つひとつのストーリーが素晴らしいだけに、どんなに良い話でもさらっと終わってしまうのが勿体ない…もう少し余韻に浸りたかった…と感じる場面が多くありました。

あとは十二使徒の悪行の数々やキャラクターのインパクトが強すぎて、ラスボスのあっさり感も若干物足りなく感じたかな。

 

しかしまぁ相対的に見たら、かなり私の好きなタイプのRPGで嬉しかったです!こういった路線の作品があったら是非プレイしたいなぁ。