のんびりゲーム記

クリアしたゲームの感想や備忘録。ネタバレ満載です。

46.ハーヴェステラ

今回の作品はハーヴェステラです。

2023年9月17日にストーリークリア、総プレイ時間は55時間程でした。

 

・美しい世界観

物語の舞台は四季を司る【シーズライト】と呼ばれる結晶体の恩恵によって人々が生活する世界。四季をテーマにしているだけあって、色彩豊かな世界観は非常に美しくとても魅力的です。

そんな謎の多い【シーズライト】の異変により季節の変わり目に訪れる【死季】は、作物を枯れさせたり人体にも影響を及ぼすため、人々はこの期間は出歩くことが出来ません。そんな【死季】のタイミングで行き倒れていた記憶喪失の主人公が人々に助けられ、世界に起きる異変に迫りながらも美しい世界でのスローライフを楽しむゲームです。

 

・ゲームの進行方法

ゲームを進行するためには大きく分けて2つのことを行う必要があります。

まず一つ目は、ダンジョンや街を探索してメインストーリーを進めること。異変を探るべく仲間と協力して様々なマップを冒険します。シナリオ自体も想像以上に壮大で、とても面白かったです。

メインストーリーで仲間が加入すると、その仲間のジョブを主人公がラーニングして使用可能に。多くのジョブを使い分けながら攻略して行きます。難易度選択はありませんが戦闘は割と単調なので、レベルゴリ押しで割と何とかなるような感じでした。

また、街の人からサブクエストを受注したりも出来ます。このサブクエの感じやMAP上の強敵の存在など、結構色んな部分でアナザーエデンっぽさを感じましたね。まぁ本作のプロデューサーがアナデン初代Pの高氏なので参考にしているのは確かでしょう。

 

二つ目はスローライフを楽しむこと。自宅での畑仕事、釣り、ペットの飼育などなど…出来ることは様々です。採れた食材や釣った魚を出荷してお金を貰い、そのお金で自宅の改装や装備やアイテムを揃えることが出来ます。

自宅では探索に必要なアイテムをクラフトしたり、食材を使って回復アイテムである料理を作ったりして冒険の準備も行います。結構色んなことが出来るので、冒険そっちのけでずっと畑に向かってる日もありました。

 

この世界は春〜冬それぞれの季節30日で構成されており、朝活動開始して就寝すると1日が終わるシステムです。また、季節の変わり目の1日【死季】の期間中は主人公も行動が制限されており、この日は上記の行動が取れず、未収穫の作物があった場合はみんな枯れてしまいます。悲しい…。大人しく自宅で作業するか特定のダンジョンを探索するかの2択になります。

ちなみにメインストーリーをクリアするとこの死季は無くなるので、のびのびと畑作業に勤しむことが可能に。

 

・時間の流れ

このゲームは時間の流れがとても重要になります。朝起きて行動を開始してから就寝時間までにどれだけ効率よく作業をしたり探索をしたりするかがポイントですね。ダンジョン探索や戦闘は勿論、畑仕事をするだけでも結構スタミナと時間を取られるのでバランスが大事です。

時間帯によって町の人々の生活が変わり、店も開店時間が決まっています。時間はマップを歩くたびにも経過してしまう(しかもかなりのスピード)ので、結構焦るし慣れるまでは時間を無駄にしがちです。

まだやりたいことは沢山あるのにもう深夜…なんてこともしばしば。現実世界とまるで同じですね…。

 

夜の10時を超えると能力にデバフが掛かり、更には深夜0時を過ぎてもまだ外をうろついていると主人公は睡魔に襲われ強制的に自宅へと戻されてしまいます。戦闘不能になった場合もそうですが、こうなってしまうと治療費を取られる上に翌日は昼からの行動スタートになってしまうので、かなりのタイムロス。規則正しい生活の重要性を再認識させられました。

 

・キャラクター

主人公は中性的なデザインで男性、女性、ニュートラルの3種類から選ぶことが出来ます。髪や目の色は選択することが出来ますが、私はキャラメイクはあまりこだわらないのでほぼデフォルトのまま、名前もデフォルト名のアインでプレイしました。

 

仲間キャラクターはパーティーに加入するだけで8人おり、行動は主人公含めた3人で行います。味方の2人は自動戦闘、装備も買う必要のない固定仕様なので気楽に探索メンバーを入れ替えていました。まぁ主人公とお気に入りのブラッカはずっと固定だったので実質自由枠は1枠だったけども。

キャラクターは非プレイアブルも含めみんな可愛く個性的ですごくよかったです!キャラクターにはそれぞれ個別クエストが存在するのですが、このクエストを読むことで、よりキャラの背景や成長を知る事が出来てどんどん好きになって行きました。

また、クエストを最後まで進めて親愛度をMAXにすると、クリア後に選んだ一人を人生のパートナーとして自宅に迎えることが出来ます。同性異性関係なく、更には人外のキャラクター達も選択可能です。

 

 

難易度は標準的かつ取り逃して後悔するような要素もほぼ無く、親切設計なゲームでしたね。キャラクターの造形や掘り下げも大満足で、とても楽しむことが出来ました。

強いて不満点を挙げるのであれば、やはり時間経過でしょうか?面白いシステムですが、常に時間を気にしながらプレイしなければならないところは個人的には少しだけ窮屈に感じましたかね。

ストーリーはクリアしましたが、まだまだやり込み要素が残ってるしブラッカともパートナーになったばかりなので、もう少し遊んで行きたいと思います!

45.天外魔境 第四の黙示録

今回は天外魔境シリーズのナンバリング4作目、第四の黙示録についての記事です。

2023年8月14日にクリア、プレイ時間は24時間でした。

シリーズプレイ4作目、番外編のカブキ伝から3を飛ばして4をプレイしました。なぜ3を飛ばしたのか、それはPS2でしか発売されてないからです(泣)最近このパターン多いな…。

 

・今回の舞台

今までのシリーズはコンセプトが『西洋人から観た誤った日本観』だったのに対し、今作は『日本人から観た誤った西洋』であり、冒険の舞台もジパングではなくアメリカとなっています。それにより雰囲気も今までとは随分と変わっており、従来の天外魔境らしさを残しつつも、よりファンタジーな世界観を感じることが出来ました。

 

物語は見習いハンターの主人公・雷神が師匠であるハンターのレッド・ベアとともにニューオリンズの町に訪れ、そこでとある事件に巻き込まれるところから始まります。ここからどう物語が動くのか…と構えていたらまさかの夢オチで、現在はその事件から6年の月日が流れておりました。

雷神の当時の記憶が曖昧ということもあり冒頭の出来事には触れられないまま物語は進みますが、序盤でレッド・ベアは敵にやられて亡くなってしまいます。彼の死に際に雷神は自身が火の紋章を持つ火の一族だと教えられ、そしてレッド・ベアの意思を継いで魔物ハンターとして人々を助けるために旅に出ます。

ジパングやロンドンでの冒険は割と同じような景色が続いていたのに対し、今作は寒冷地アラスカやインディアンのような民族の赤き民の村など様々な土地を渡り歩きます。まさに大冒険!という感じで、次の土地はどんなものかワクワクしながら進みました。

 

・今作の魅力と特徴

今作の目玉の一つといえるのがアニメーションです。会話パートではキャラクターの顔が画面いっぱいに表示され、更には表情パターンも多くあるため豪華声優陣の演技も相まってキャラ達の息吹を強く感じられました。

また、戦闘もアニメーションになっており、ボスは勿論ザコ敵もフルアニメーションで動きます。フロントビュー形式の良さを最大限に生かしており、大迫力の戦闘でした。

特に審判の十二使徒という敵幹部12人との戦闘はストーリーの盛り上がりやBGMの良さも含めてかなりアツかったですね。これもシリーズ恒例ですが、敵幹部のキャラの濃さが凄いんだよな…!

 

天外魔境シリーズの大きな魅力として表情豊かなキャラクター達と迫力あるアニメーションは欠かせないと思っているのですが、今作はとにかくムービー量が多く、かなり力が入っていたように思います。私は辻野芳輝さんの絵柄が大大大好きということもあり、ビジュアル面でもとても楽しむことが出来ましたね。

 

他にもシンボルエンカウントだったり時間経過で夜になったり魔法の仕様が特殊だったりと、今までの作品とは違っていた面も多数ありました。特にシリーズ恒例のエンカウント地獄から解放されたのは大きかった…難易度も高く無く、非常にプレイしやすかったです。

シリーズとしては珍しく仲間の入れ替わりが激しいという点も特徴ですかね。期間限定加入のキャラも沢山いましたし、仲間の一人を単独で操作するパートもありました。

 

・総評

様々なパロディからシリアスな話、トラウマ展開まで幅広く取り揃えられておりました。それぞれの街で起きている問題や事件は現代もよく話題に上がる差別問題やマスコミの報道問題から映画業界、AI化社会の闇など千差万別であり、時代を先取りしているテーマだなぁ…と感心しました。

 

ただ、良くも悪くも話がサクサク進むので、テンポは非常に良いけど若干無理矢理な流れも多かった印象です。一つひとつのストーリーが素晴らしいだけに、どんなに良い話でもさらっと終わってしまうのが勿体ない…もう少し余韻に浸りたかった…と感じる場面が多くありました。

あとは十二使徒の悪行の数々やキャラクターのインパクトが強すぎて、ラスボスのあっさり感も若干物足りなく感じたかな。

 

しかしまぁ相対的に見たら、かなり私の好きなタイプのRPGで嬉しかったです!こういった路線の作品があったら是非プレイしたいなぁ。

44.天外魔境 風雲カブキ伝

今回は、天外魔境シリーズの番外編であるカブキ伝について書いていきます。

2023年8月1日にクリア、プレイ時間は24時間程でした。

リンク先はサントラです。欲しい。

 

・あらすじ

このカブキ伝は天外魔境2の人気キャラ・カブキ団十郎を主人公としたシリーズの番外編立ち位置の作品です。

物語の開始は前作から1年後、カブキは京で花形歌舞伎役者として連日舞台に立っていました。ある日突然兄弟子のオロチ丸から手紙が届き、4年前にオロチ丸達が倒したはずの大門教が復活して何か企んでいるということを知らされます。ちなみに私は2→1→カブキ伝の順にプレイしたのでまさかの大門教2連戦。

当初カブキは興味なさげでしたが、大門教によって突然京都中の女が皆連れ去られてしまってから態度は一変、俄然やる気を出したカブキは(俺様の)女たちを連れ戻す!と再び戦いの旅に出ることになります。

大変なことが起きているのは事実だけどシリアスにはならない、なんともカブキらしい導入です。

ptw828.hatenablog.com

 

・派手で騒がしい世界観

流石のカブキ主人公というだけあって、世界観はやりたい放題とても賑やかです。シリアスな事情を背負ったボスでも皆ミュージカル風に歌って登場したりね…笑

歌舞伎舞台での登場から始まりラスボス戦は奈落(演劇用語で舞台下の意味だけど、場所も本当にカブキの立つ舞台の下だった)で戦い、エンディングも舞台上で締めて幕を閉じて終わる演出は、一貫していてとても良かったです!

 

足下兄弟やマントー等おなじみのキャラも多数登場して物語を盛り上げてくれます。前作と前々作のメインキャラクター達は序盤でいきなり登場してましたね。2の仲間たちは電子メールのみだけど。特にジライア、卍丸の主人公2人は作中あまり喋らなかったこともあり、ボイス付きで会話してくれたのでテンションが上がりましたね~。

イベントパートは勿論フルボイスであり、アニメーションも多く使用されていました。ウィンドウに表示されてないこれアドリブか…?という台詞も多数あって笑いましたね…というかゲームでアドリブってある!?スタッフさんも声優さんも自由だなぁ。

 

他のシリーズとの違いとして、今までフロントビューだった戦闘がサイドビューになりました。ドラクエ方式だった戦闘がFF方式になったイメージですね。

これに伴いキャラクターは画面にデフォルメ表示されるので、敵は過去シリーズのおどろおどろしい雰囲気から一気にポップな感じになっていました。非常に不気味で怖い敵キャラはシリーズの魅力だったので少し残念な気持ちもありましたが、カブキ伝の明るい雰囲気にはこちらの方があっているのかな?という感じもします。

 

・システムとか

冒険の舞台は前半はおなじみジパングですが、後半は大門教と連れ去られた女たちを追って異国ロンドンへ渡ることになります。

レベルは【段】から【Lv】に、通貨は【両】から【ポンド】へ変わるなど表記も一新され、更には今まで使用していた【巻物】も使用出来なくなり、代わりに現地のドルイド教から貰う【魔法書】で技を使うようなります。戦闘時に技の解説が無いでおなじみの天外魔境シリーズ、頑張っていろいろ覚えて来たのにまた覚えなおし…泣

 

シナリオは今までのシリーズのような不気味な雰囲気を踏襲しつつも賑やかで笑える場面あり、感動的な展開に泣ける場面ありで純粋に楽しめました。おふざけとシリアスの温度差で風邪ひくレベルです(笑)

仲間キャラクターも一新されましたが、どのキャラも個性的でよかったです。特に最初に仲間になる世阿弥は礼儀正しくイイやつで、しかも私の大好きな仮面キャラ。強力な固有技【仮面】により戦闘でも大活躍だったのでお気に入りです。残念ながら途中離脱するので物語後半は若干モチベが下がってしまった。

お話は基本一本道なので迷うことはありませんが、鬼エンカウント率に苦戦するのはシリーズ恒例。いや~今作のエンカウント地獄は個人的に今までで一番きつかったですね…。

 

 

カブキはシリーズの中でもトップクラスに好きなキャラなので主人公を務めてくれて嬉しい反面、彼は2番手3番手の方がより輝くような気持ちもありました。まぁ番外編なので今作での抜擢はピッタリっちゃピッタリではありますが。

お祭ゲー的雰囲気が強くボリュームも控えめなので、気楽に楽しめる作品でした。

43. 天外魔境 ZIRIA

今回は天外魔境シリーズの初代、天外魔境 ZIRIAについて書いて行きます。

2023年7月17日にクリア、プレイ時間は30時間前後くらいでした。

・システムとかいろいろ

昔々【マサカド】という怪物によって滅びそうになっていた世界にどこからともなく現れたお馴染み【火の一族】。彼らによってマサカドは封印されましたが訪れた平和は束の間で、今度はマサカドの復活を目論む【大門教】が現れ世界を支配しつつありました。

火の一族の少年・ジアイアはこの危機を止めるため、各地にいる残り2人の火の勇者であるツナデ、オロチ丸を仲間にしながら旅をします。大門教の幹部13人衆はあの手この手で人々を脅し騙して入信させ、マサカドを復活させる為の魂を奪っているとのこと。マサカドに封印されていた各地の神獣の封印を解いてサポートを受けながら、大門教の野望を阻止するのが大まかな流れです。

ちなみにこの大門教の"だいもん"は"デーモン"のことらしい。2でもお世話になったホテイ丸が教えてくれました。

ptw828.hatenablog.com

 

かなり単調ではありますが、シンプルかつ王道な内容かつ分かりやすい操作方法なので懐かしい気持ちになりながらプレイ出来ました。

各地で事件を解決した後はほとんどの村人たちの台詞が「ありがとうございました」系のセリフ統一になるのが地味に怖かったポイント笑

あと、この時代のRPGにはかなり珍しくBダッシュ機能やシナリオスキップ設定が搭載されている丁寧な作りとなっておりました。

もちろん2程頻度は高くないですがボイス機能も存在しており、物語の重要な場面では結構多くのキャラが喋っていました。1980年代発売とは思えない…ハドソンの技術力、やっぱりすごい。

ゲーム全体の雰囲気は、剣豪を倒して技を伝授して貰ったり、ジライアたち火の一族に協力してくれる雲切の里が各地にあったりと、同ハドソンからファミコンで発売されている桃太郎伝説を彷彿とさせるものがありましたね。

 

注意する点としてはセーブの仕方でしょうか。実はPSP天外魔境コレクションはセーブの仕方がちょっと特殊で、宿屋で普通にセーブしただけでは保存されず、ポーズメニューから「ゲームをやめる」を選択しセーブしないとデータが保存されないようです。

いわゆる中断セーブになるんですけど、ボス前だろうが戦闘中だろうが構わずセーブ、再開できる為なんだかんだでかなり便利でした。いちいちゲームを終了しなきゃならないのはかなり手間ではありますが…。

しかしまぁ、私は以前Vitaのアーカイブスでプレイした天外魔境2のロードが特殊だったこともあってスッと対応出来ましたが、何も知らない方だと故障かと思うんじゃなかろうか。

 

あとは相変わらず楽曲が良い。本作の音楽担当はなんとあの坂本龍一氏です。2の久石譲氏の時も思いましたが、こんなビッグネームに依頼するなんて気合の入れっぷりが凄いですよね…。天外魔境シリーズ、2も含めて特に不気味で不安になる系BGMのクオリティは天下一品だと思ってます。

 

・難易度:高

戦闘やマップの複雑さなど様々な点で、難易度はかなり高い部類なんだろうなぁと感じました。特に序盤〜中盤は顕著で、まず戦闘では仲間の誰か一人でもHP0になれば全滅扱いとなります。鬼畜。

お次は鬼エンカウント率&雑魚敵が強すぎる問題。次作である2でもこの点にはかなり苦戦させられたのである程度覚悟はしていたものの、やっぱり初代もすごかった(笑)レベル上げ中に全滅を繰り返すのはよくあることです。

更に、敵に負けても失うものは無かった2とは違い、今作は敗北するとしっかり所持金の半分は失われます。最初の頃は雑魚敵に負けたらリセットしてやり直していましたが、敗北頻度が高い上に先述の通りセーブ&ロードに時間が掛かるため、途中からお金のことは考えずに進む道を選びました。

しかし終盤になると一転、貰える経験値が一気に増えたり無限にお金が手に入るようになったりと色んな部分でインフレが起こり、かなり余裕がみられるように。ラスダン手前には簡単に経験値が大量に得られるバグ(なのか?)が存在しており、超難関と言われる今作のラストダンジョンである江戸城はレベルでゴリ押し出来ました…笑

 

シナリオもキャラクターもとても良かったし楽しくプレイ出来ましたが、やはりゲームバランスの調整にかなり苦戦した印象が残る本作。リアル運が絡む眠りや凍らせ系攻撃の連発でエンドレス行動不能にされてのタコ殴り敗北とかはもうどうしようも無いもんな…

それでも個人的には(中断セーブ機能の存在もあり)2よりは全然簡単だったように感じたので、天外魔境シリーズが気になっている方には是非このZIRIAからのプレイをオススメしたいですね。

42.OMORI

今回はOMORIについて書いて行きたいと思います。

2023年7月2日にクリア、プレイ時間は17時間程でした。ただ、この作品は2ルート存在しており私が今回プレイしたのは1ルートのみなので、もう一つの方もプレイするなら時間はかなり伸びるかと思います。

この作品は2020年12月25日にアメリカのインディーズゲームメーカーから発売されたホラーRPGです。私はSwitch版が配信開始したというニュースを見てはじめて知り、気になって購入しました。

調べてみると本作は様々な日本ゲームから影響を受けているそうですね。たしかに、海外製のゲームのはずが作品全体からどこか懐かしい雰囲気を感じました。

 

・システムとか

周囲を探索してアイテムを拾ったりフラグを立てながら進める分かりやすい仕様ですが、可愛らしい絵柄に反して内容はブラックな要素全開という感じです。ナイフを使って自身を刺すコマンドが存在したり、置いてあるスケッチブックには赤と黒だけで意味不明なイラストがぐちゃぐちゃに描かれていたり意味深な事を言い残してお友達が失踪したり…ふわふわとした謎の世界観と相まって割と精神崩壊しそうな内容が多いです…笑

ホラーでよくある急に怖いイラストが出てきてビックリするような要素もあるので、苦手な方は注意ですね。

 

戦闘もあり、エネミーはエンカウント式です。可愛らしい動物のようヤツもいればトラウマになるような不気味なヤツもいました。回復アイテムが尽きてうさちゃん(エネミー名)から全力で逃げたのは良い思い出。

バトルには『感情』というステータスがあるのも特徴で、にこにこ状態の時ははいらいら状態の敵に強く、いらいらはしょんぼりに強く、しょんぼりはにこにこ強いという三すくみ。お友達も敵も感情によって表情が変化するのがかわいいです。

シナリオや世界観重視の作品というイメージではありますが、戦闘にもそれなりに力が入っているように感じました。それぞれに多くのスキルが用意されていたり、一斉攻撃(しかもカットイン付き)が存在したりとなかなかの充実っぷり。本作の不思議な雰囲気をより引き立たせる良い要素になっていたと思います。

 

・世界観がすごい

ほぼ前情報を入れずにプレイ開始した本作。世界観や状況の説明が全くなく、主人公・オモリがホワイトスペースという真っ白な部屋にいる状態でスタートします。この時点で結構怖い(笑)

ホワイトスペースを出るとすごくファンシーな部屋にいるお友達のオーブリー、ケル、ヒロの3人(パーティーキャラ)と合流し、突然失踪したお友達の一人・バジルを探すために不思議な森や公園を探索しますが、その途中で急に現実世界っぽい部屋に引き戻されます。

いや現実世界って??今までのは夢の中とかそんな感じなの???とか色々考えながら進めているとまたいつの間にかホワイトスペースへ…という感じにどんどん物語が進みます。説明がとにかく全然無いせいで、理解力の低い私は訳の分からないままプレイを続けました(笑)

そんなこんなで夢と現実の世界を行き来しながら両方のステージで話を進めます。こう書くとDQ6みたいだな…。ちなみに夢の世界でパーティーキャラだったお友達たちは現実では少し成長した4年後の姿で登場。夢ではぬいぐるみが好きな可愛らしい女の子だったオーブリーは現実では不良の姿で登場し、初見時は脳がバグりました。まぁどちらでも可愛いんだけども。

 

実は主人公のオモリ(現実ではサニーという名前)は現実世界で姉のマリを誤って階段から突き落として殺してしまっており、ちょうど居合わせたバジルの提案で共にそれを自殺に見せかける隠蔽をした過去がありました。そのトラウマやみんなを騙している罪悪感からサニーはずっと引きこもり続け、現実逃避のために作り出した精神世界こそがオモリが冒険する夢世界ことヘッドスペースなんですね。

様々な真相が一気に明かされるのがかなりの終盤ということもあり、意味が分からないまま雰囲気を楽しみつつもひたすら進めている時間がかなり長かった印象です。すべてを理解した状態で2周目をプレイしたら気付く言葉の意味や伏線はきっと沢山あると思います。

 

・ルート分岐

この作品には現実世界に戻りトラウマと向き合うノーマル(サニー)ルートと、夢世界にいるまま探索を続ける引きこもり(オモリ)ルートの2通りが存在し、これは物語途中の選択肢の結果から最終的にどちらに進むかが決まるようです。私は気付いたら現実に生きるサニールートに入っており、そちらに存在するエンディング4種類を見てプレイ終了しました。

現実世界で引きこもりを続ける選択肢を選ぶとオモリルートに入れるようなのですが、かなり前まで遡らないといけないので今回のプレイでは断念。

ただ、先述したように伏線がかなり多い作品なので初めから2周するように設計されており、その結果の2ルート制なのかなぁという感じもしました。オモリルートに入らないと出会えないエネミーや探索できないマップも多数あるらしいので、次回プレイする際はオモリルートで進めたいと思います。

ちなみにオモリルートは夢世界なだけありファンタジーな世界観でやり込みや自由度も非常に高く、こちらでの冒険の方が楽しく印象に残っています。

 

かわいい絵柄でより引き立つ不気味な世界と重いストーリーが非常に魅力的ですが、フワッとした理解のまま進める期間が非常に長いので、向き不向きはあるかもしれません。自殺や鬱の描写やホラー的要素も多いしね…バッドエンドはなかなかの衝撃でした。

それでも完成度は高く、癖になる世界観に私はかなりハマりました。考察ポイントも多くあるので、再プレイ時にはその辺りにも注目して行きたいです。

41.ワイルドアームズ 2ndイグニッション

前回に引き続きWAシリーズの2について書いていきます。

2023年5月27日にクリア、プレイ時間は35時間程でした。

難易度は全体的に前作より上がったように感じました。特にダンジョンの謎解きは結構苦戦するポイントが多かったかな~と思います。いや正直攻略サイトさんにはかなりお世話になった…。

 

・前作との繋がり

物語の舞台であり主人公たちの暮らす世界の名前は前作と同じファルガイアですが、前作とは異なる世界線とのこと。

登場するキャラも町も前作とは全く関係ない別世界のお話ですが、土台であるファルガイアという名称が共通なのはシリーズとして繋がりを感じられてファンには嬉しい要素ですよね。

他にもトニーという少年と出会うところから冒険が始まったり、仲間の女の子が焼きそば(パン)を5人前平らげたり、同名のキーアイテムが多数登場したりと、前作プレイ済みの人はニヤッと出来るセルフオマージュもいろいろありました。

システム面では癖のあるダッシュやクレストグラフでの魔法作成、アームの改造、グッズでのギミックなど基本的な部分は前作とほぼ同じ部分が多かったので、操作で悩むことはありませんでしたね。

 

・前作と異なる点

逆に、前作と異なっている点も多数ありました。思いついた順に以下箇条書き。

①視点を360°回転できること。

この操作をしないと見逃す扉やスイッチがあったりと、使用する頻度はそこそこ多かったです。DQ7初プレイ時もこの操作で苦戦したのを思い出した…。

②エンカウント前に「!」マークが表示されること。

通常時は白地に「!」であり、この時はXボタンを押せれば戦闘キャンセルが可能でした。雑魚戦を回避できるのはありがたい。赤字の場合は不意打ちのため、キャンセルは不可。

③アーム技や魔法はFP(フォースポイント)を消費して使用。

RPGおなじみのMPの概念が無く、代わりに通常攻撃やダメージを受けた際に上昇するFPを消費します。戦闘毎にリセットされるためMP管理をする必要が無いのはとても楽ですが、戦闘以外の道中で回復魔法を使えないのは少し不便でしたね。

④戦闘にコンティニューがある。

1回ごとに1ギミルコインというアイテムを消費するという制限はあるものの、負けたら即ロード画面だった前作と比べたらだいぶ優しい仕様になりました。結局使わなかったけど。

⑤アーム改造回数に制限がある。

お金さえあればすべてレベルMAXまで鍛え上げられた前作と違い、今作は各アーム9回までの回数制限があります。私はこれを知らずに命中率だけをばかすか上げており、物語中盤で初めて気付きました(笑)

⑥ボスの部位が存在する。

今作のボスにはほぼすべて本体、右手、左手…みたいな部位が存在します。ラスボスとかでよくあるやつ。本体を倒せばそこで終了ですが、各部位を倒してから本体にとどめを刺すことで、経験値やアイテムをドロップすることが出来るので極力部位から攻撃するようにしていました。

あと、ボスの登場時にあきらかにウルトラマンのオマージュである、黒いシルエットと赤い背景で二つ名とともに各ボスを紹介する演出が入るのですが、これが結構好きだったり…笑

システム面ではこのあたりが目立った違いかなぁという感じ?RPGでよく見かけるパーソナルスキルや、仲間キャラクター数が増えたことで新しいオリジナル技が追加されたりもしたりしてました。

 

・重厚なストーリー

主人公・アシュレーが新たに所属することになった平和維持活動部隊『ARMS』の活動が物語の主軸です。アシュレー達は指揮官であるアーヴィングの指示のもと、モンスター討伐やテロ対策などファルガイアの平和のために奔走し人々の信頼を勝ち取っていきます。徐々に規模の大きくなるテロリストの世界征服活動を阻止するため、仲間を増やしながら立ち向かって行くストーリーです。

前作のロディはDQタイプの喋らないタイプの主人公でしたが、今作のアシュレーはバリバリに会話します。パーティーキャラやサブキャラクター、敵幹部も多くなり物語に関わる人数が増えたため、前作以上に重厚感のあるシナリオとなっていました。

前作が王道かつシンプルで物語にのめり込むことが出来る作品だとしたら、今作は少し複雑にはなるものの、厚みが増した作品というイメージですかね。

 

まず、今作敵として立ち塞がるのは魔族ではなく人間ということ。主要な敵であるテロリスト『オデッサ』やアシュレーに潜む魔神の力を討とうとするカノンなどなど…敵対勢力内にも様々な思想があって、カノンは後にARMSに加入してくれたり、パーティーキャラのブラッドがオデッサのリーダーとかつて同志だったという過去があったり、オデッサ内でも仇の関係性があったりと複雑な人間関係も味があってよかったです。

さらに、このオデッサが敵として立ち塞がるのは物語中盤までであり、ARMSの活躍によりオデッサが壊滅した終盤は、異世界からの浸食を阻止する展開へと繋がる2段構えの構造でした。

ちなみに、浸食が始まるタイミングて空の色が禍々しくなり、フィールドBGMも陰鬱なものに変化します。FF6の崩壊後の世界とかもそうですが、こういう展開テンション上がるんですよね…!

 

また、この終盤に差し掛かる、物語が大きく動く場面でDISCの入れ替え指示があったんですよ。久しぶりに2枚組DISC文化に触れました。そしてなんと、入れ替え後にはオープニングが後半仕様に変化するといった充実ぶり!

前期OPは冒険の旅を意識した演出が強かったのに対し、後期OPでは新たな仲間を加えた上で全員が一丸となって戦う戦闘場面が強調されてる対比がとても良いなと感じました。

 

作品のテーマは"英雄"であり、最初こそ英雄に憧れ、求める世界が描かれているものの、物語の進行と共に主人公はじめ人々はその意味を考え直します。最終的には"英雄"という概念を否定する部分は斬新だなと感じました。
物語序盤に既にそのことを感じていた主人公の幼馴染・マリナに「英雄は世界平和の為に辛い思いをする犠牲だ」的なことを言われたときには確かになぁ、と思いました。世界を救ってくれるのは英雄なんかじゃなく私たちと同じ痛みを知る人間なんだ、と。そうだよなぁ。

 

・秀逸なテキスト

前作から感じていたことですが、このシリーズ印象に残る台詞の多いこと多いこと…。ささいな会話から敵に向かって投げかける決め台詞まで、いちいちグッとくるテキストが多いんです。上げ出すとキリがないですが、個人的に無印のセシリアやジェーン、2ndのブラッド(特に後半)あたりは名言製造機(?)な気がします。

また各キャラの口癖も、アシュレーの「わからない…わからないな…」やリルカの「へいき、へっちゃら!」のような独特でキャッチーなもので、これまた強く印象に残るんですよね。

 

そして台詞の言い回しで特にお気に入りなのが、主人公パーティーとあるキャラクターとの掛け合いです。

敵味方問わず非常に魅力的なキャラクターが多くいるWA2ですが、中でも異色を放っておりかつめちゃくちゃ印象に残るキャラクターがおりました。

それが、トカとゲーという2人組キャラクターです。オデッサの構成員である敵キャラで、コント(?)が非常~~にインパクトのある、作中何度も戦うことになるトカゲの姿をした騒がしい宇宙人です。敵ながら憎めない、前作でいうゼット様のポジションのこの2匹。

ゲーは人語を話さないのでほぼトカの一人舞台ですが、とにかくその独特の言い回しが妙に癖になるんですよね…。さらに、優しい性格のアシュレー達が容赦なく辛辣な言葉を投げかけまくるのがまたとても面白くて。冴えわたるアシュレーやリルカのツッコミには何度も爆笑してしまいました。

 

 

2作続けてプレイしてきたWAシリーズ、とても楽しかったー!想像以上にハマっちゃいました!味のある独自の雰囲気を大事にしつつも王道RPGの面白さを外していないシリーズ、という感じでしたね。

欠点があるとすれば(前にも言ったけど)やはり、現行機でプレイ出来ないということでしょうか。無印と2はVitaやPSPであればアーカイブスでプレイ可能ですが、3以降に関してはそれすらも出ていないようなので…。

私はアーカイブス勢なのでとりあえず今回のWAシリーズプレイは2作で終了になりますが、PS2をメンテナンスして機会があれば3以降も遊んでみたいなぁと思いました。

40.ワイルドアームズ

今回はワイルドアームズについて書いていきます。2023年5月2日にクリア、プレイ時間は29時間程です。

オリジナルはPSですが、私はVitaでアーカイブスを購入してプレイしました。

WAはよく話題を聞いてきたしフォロワーさんにも好きな方の多い作品ですが、幸いなことにネタバレは全く知らない状態でスタート出来ました。

 

・想定外のファンタジー

冒険の舞台は、主人公たちの暮らすファルガイアという荒廃の進んだ世界。そこの侵略を目論む魔族との闘いが本作の大筋です。かつて滅ぼされた王国の生き残りの戦士や襲撃された国の公女が仲間だったり、大昔の戦いで封印された巨人を復活させたり…と、シナリオから設定までかなりの王道ファンタジーっぷり。

作品の知識が無さすぎて、ロマン溢れる若者が夢と希望を胸に荒野を旅するハードボイルド西部劇的なゲームかな…?という勝手なイメージを抱いてプレイスタートしたので、想像以上のファンタジー色に驚きましたね。これは嬉しい誤算。

序盤でRPGお馴染みのいわゆる村(国ですが)焼きがあり、大きな事件を経てガラリと雰囲気が変わる点があるのですが、私はここで一気に引き込まれました。メインキャラクター3人がそれぞれの想いを胸に長い旅を決意するシーンが熱すぎたし、更にここでオープニングクレジットを持ってくる演出も最高に盛り上がったなぁ。

ストーリーのテンポも纏まりも非常に良く、今RPGをプレイしてる!!と強く感じることのできる熱い展開の連続で、始まりからエンディングまでとても私好みの作品でした。

 

・楽曲が素晴らしい

まずオープニングが良すぎる。私はゲーム音楽が好きなのでこのOP楽曲自体は知っており、始まった瞬間すぐにこの曲知ってる〜好きな曲だ!となりました。

この世界では旅人のことを渡り鳥と呼ぶのですが(この名称めちゃくちゃ好き)、ひたすら荒野を旅する渡り鳥の雰囲気をとても感じることが出来ます。歌詞も無いですし登場キャラクターも多くなく割とシンプルな作りですが、今から始まる壮大な荒野の旅を期待させる、非常にワクワクと心踊るオープニングアニメでした。あと、単純に絵柄が好み。

それと、タイトル画面で放置すると本編から数年前のそこそこ重要な(しかも結構長い)ムービーが流れます。私はこれに全く気付いておらず、教えて貰うまで完全にスルーしてました…危なかった(笑)

 

オープニング曲以外の楽曲も、最初の村から戦闘まで神曲だらけでした。特に多く聞くことになるフィールド曲は、広大な荒野をイメージさせる勇ましいながらどこか寂しいようなメロディがとても心地よくてお気に入りです。

あとは色んな場所で口笛が使われているも良いんですよね…先ほど結構ファンタジー感が強いとは言いましたが、それでもワイルドアームズという作品を象徴するであろう荒野の旅の雰囲気とその独特の世界観は忠実に守られて統一されているなぁと感じました。

 

・システムのこととか

攻略難易度は高くはなく、全体的に親切設計だなと感じました。

建物に入る時シームレスだったり、戦闘中でも装備を変更出来たり、装備を買うとき既に同じものを持っている場合は本当に買うのかを確認してくれたりと、痒いところに手の届いたような作りで非常にプレイしやすかったです。

あと、この時代の作品だからボス前にセーブポイントがあるか無いか微妙なところで、さぁどっちだ…!?と身構えてプレイしてましたが、無事にある仕様でした。優しい。

 

戦闘に関しては昔のゲームなので、今のゲームに比べるとやはり若干のテンポの悪さはありますが、まぁ許容範囲内でしょう。他に気になったのはダッシュに癖があることくらい?勢いをつけて走るタイプのダッシュなので、しばらくは慣れずに色んな所にぶつかりまくってました(笑)

 

独特な要素としては、メインキャラクター3人が持つグッズによる固有ギミックでしょうか。グッズはそれぞれ何個かずつ持っており、使用したいグッズを持つキャラを先頭してそのグッズを選択することで使用が可能です。

バクダンでダンジョン攻略時に障害物を爆破したり、動物と会話できるようになるマジックスタッフで街の動物から情報収集をしたりと用途は様々ですが、これが結構面白い。3人がバラバラのルートを各ギミックを使って謎解きをしながら進むダンジョンもありました。

 

・キャラクターについて

メインパーティーは天涯孤独の渡り鳥の少年・ロディ、絶対たる力を求めて旅する渡り鳥・ザック、アーデルハイド公国の公女でありガーディアンの巫女・セシリアの3人で、冒険はそれぞれ違う場所から始まります。立場も生い立ちも異なるキャラ達ですが、ひょんなことから行動を共にすることになり、そのまま序盤で3人パーティーが完成します。

ロディはドラクエパターンの主人公なので台詞はありませんが、ザックとセシリア、そしてザックの相棒のネズミ・ハンペンは冒険中よく会話してくれるので、キャラクターは掴みやすかったです。

また、メインが3人だけということもあり、それぞれ乗り越えるべき過去や葛藤、冒険を経ての成長等がとても良く描かれていたし、しっかりと全員が冒険に関われていたなと思いました。私はパーティーキャラが多い方が嬉しいタイプなのですが、30時間前後の長さのRPGで一人ひとりにフォーカスするという意味ではこのくらいがベストなのかもしれませんね。

 

攻撃にも個性が出ており、三者三様といった感じ。

ロディは剣とアームと呼ばれる銃器を使用して戦います。特にアームが強力で、道中の雑魚戦は通常攻撃、ボス戦ではアームをバンバン使う戦法でした。

アームは街の工房で強化が出来るので、割と優先してやってましたね。攻撃力や命中率を上げたり、弾のストック数を上げたりとお金は掛かりますが、カスタマイズが楽しかったです。

ザックは『早撃ち』というスキルを使用します。調べたら、居合いのような剣術っぽいですね。冒険中のハプニングや色んな出来事から新たな技のヒントを得て、どんどん習得していきます。MPを消費する早撃ちはもちろん通常攻撃も非常に強力な戦士タイプなので、パーティーの中で一番使いやすい印象でした。

セシリアは典型的な魔法使いタイプですね。他2人が魔法を使えない分、攻撃も補助も回復もすべての魔法を使いこなします。攻撃力を倍にするハイパーをかけたザックが早撃ちを使うとカンストダメージも結構叩き出せるので、よく使ってました。

ちなみに本作では魔法はレベルアップで覚えるのではなく、街やダンジョンで拾えるクレストグラフというアイテムをギルドに持っていって、好きな効果をここに書き込んでもらい使用出来るようになります。使わない魔法は別の魔法に書き換えたり、名前を自由につけられたりと自由度は高め。最終的に存在するすべての魔法分のクレストグラフが手に入るようにはなっているようです。私は取り逃しまくって全然足りなかったけど。

 

サブキャラクター達も数は多くはありませんが非常に魅力的で、そして濃かった(笑)

特に冒険中に何度も会うことになる賞金稼ぎの少女・ジェーン、敵ながら憎めない魔族のゼットやライバル的な立ち位置であるブーメランあたりはとても良いキャラクターで、登場するたびにテンションが上がったものです。

彼らについてはゲーム中での掘り下げが少なかったので、別媒体とかで何かあるのなら見てみたいなぁと思いました。

 

終始とても楽しくプレイ出来た作品なのでとてもオススメなのですが、現行機では遊べないというのが惜しいところです。

Switchでリマスターが出てくれることを祈りながら、このまま続編をプレイして行きたいと思います。