のんびりゲーム記

クリアしたゲームの感想や備忘録。ネタバレ満載です。

16.英雄伝説 黎の軌跡

今回は黎の軌跡について書いて行こうと思います。続きものとして有名な軌跡シリーズの最新作ですが、実は私はこの黎の軌跡がシリーズ初プレイ作品だったりします。

2021年12月5日にクリア、サブクエ等はすべてこなし、クリアに掛かった時間は95時間程でした。結構かかりましたね~。

 

・はじめての軌跡シリーズ

私と軌跡シリーズの出会いは約10年程前でしょうか。幼い私にゲームという世界を与えてくれた偉大な叔母がいるのですが、その叔母から空の軌跡碧の軌跡までのPSPソフト5作を譲り受けたことが始まりです。この時から興味はあり肌に合いそうだなとは思っていたのですが、その後色々あって積んでしまい…いつかやろうと思いながら10年の月日が経っておりました(笑)

積んでしまった理由の一つとして、「シリーズがほぼすべて繋がっている」という点があります。中には軌跡と名前がついていても独立している作品もあるようですが、基本的にシリーズはソフトを越えてストーリーや設定が繋がっているとのこと。

つまり、話をしっかりと追うためには初代・空の軌跡FCから順番にすべてやらなければならないということですね。正直、気軽に始められないシリーズだなと思います。

当時の私も「かなり時間が掛かりそうだし時間が出来たら一気にやろう…」と思い、結局出来ずにいたわけです。ちなみに2022年3月現在でシリーズは11作+派生1作が出ており、更にはその軌跡シリーズも『英雄伝説』シリーズの一部とのこと。最初に聞いたときは新規層を引き入れる気は無いのか!?と思っちゃいました(笑)

 

しかし、冒頭でも書いたように私は11作目の黎の軌跡がシリーズ初プレイになります。何故シリーズ途中から始められたのか。それは、今作は世界設定は今までと同じながらも冒険の舞台が新たな地方に変わり、メインキャラクターが一新したからでした。

サブキャラとして前作までのキャラクターが登場したり今まで起こった出来事が話題に出たりはするので、当然歴代シリーズをプレイしていた方がずっと楽しめるとは思いますが、ここから始めても普通に楽しむことができました。私は本作クリア後に改めて空の軌跡から順番にプレイして行っております。先は長い…

また、この黎の軌跡はシリーズ後半戦の第1作ということもあり区切りが良いように思います。PS4の美麗グラフィックやシステム面も近年のゲームらしくとてもプレイしやすいので、軌跡シリーズが気になっているけど自分に合うかわからない…という方は、私のように本作から始めてみるのもアリかもですね。

ちなみに私はふと訪れたホームページのキャラクター一覧でアーロンに一目惚れをして黎の軌跡プレイを決意しました。アーロンがいなかったら軌跡シリーズの履修が数年遅れていたと思います。彼に感謝(笑)

 

・プレイして思ったこと

良くも悪くも情報量が多く、だらだらと長い印象でした。物語が動き出せばものすごく面白いのですが、そこに到達するまでがどの章も同じような展開やサブクエ消化に時間を当てることになりその時間がとにかく長いです。納得のプレイ時間95時間。

特にラスダン直前あたりは操作キャラクターを変えながら街に散らばる同じ敵を何度も倒し、バラバラになった仲間を一人ずつ助け出し…とかなりの長丁場で、すごく疲れましたね。メインパーティー以外のキャラクター達も一丸となって戦っている総力戦という感じだったので、演出的にはアツくて良かったっちゃあ良かったのですが。

 

物語は裏解決屋を営む主人公・ヴァンのところにヒロイン・アニエスが依頼をしに訪れるところから始まります。アニエスが持ち込んだ依頼を巡り、色々な勢力やキャラクターを巻き込んでどんどん大きな出来事に発展していくストーリーはとても面白く、夢中になって進めてしまいました。

ヴァンは裏解決屋という立場からも分かるように、正義漢というよりダークな雰囲気も持つ、頭の切れる落ち着いた男性です。年齢も24歳とRPG主人公にしては大人であり、彼を中心に展開するストーリーは結構暗い内容ながらも王道を感じさせるものでした。

 

・主人公・ヴァンのこと

先ほど主人公のヴァンは落ち着いた大人の男性だ~とは書きましたが、まぁ当然それだけじゃないんですよね。基本的にはパーティーの保護者であり頼れるリーダーですが、大の甘党で甘いものの前では大はしゃぎ。作中何回もスイーツを楽しんだり、甘いものに釣られて大変な依頼を受けてしまったりもしていました。かわいい。また、車やサウナ等も好きで、それらに関することだと生き生きとし出します。普段とのギャップ萌えも彼の良さの一つですね。

 

ヴァンは過去に色々あり、自身に強大な力を宿しています。そのこともあり、人を巻き込まないように他人を一定以上に近づけず、自分一人ですべてを抱え込もうとする典型的な自己犠牲タイプの性格です。彼の真相に近づこうとしてものらりくらりとかわされ、キャラクター達も私もやきもきしてました(笑)

そんな彼に、ヴァンさん大好き!な仲間達がぐいぐいと自分たちをもっと頼れと歩み寄っていく関係性がとても良かったですね。ラスボス戦直前にも、力に飲み込まれたヴァンを救うべく仲間たちが無謀な戦いを挑む展開があり感動しました…

メインパーティーキャラはみんなヴァンに救われ、彼を慕って仲間になります。純粋に好意を示すキャラも揶揄いながら接するキャラも様々ですが、みんな本当にヴァンを信頼しているんだなぁと感じられます。特にアーロンは普段は生意気な態度ばっかり取っていますが、終盤ヴァンが彼を助けに来た際に一瞬安心した表情になるのを見て心がぎゅんぎゅんとしました^^

アーロンといえば、仲間キャラのことを「オッサン」「小娘」等のあだ名で呼んでいたのですが、物語が進み信頼関係が築かれていくにつれてそれぞれ名前呼びになっていくのが良いなぁと感じました。しかもこれテキストだけじゃなくて戦闘ボイスも変わるんですよ!こだわり凄くない??

 

・サブキャラクター

このゲームの特徴として、とにかく登場キャラクターが多いことが挙げられます。メインパーティーの時点で8人と大所帯ですが、実はそれ以外にも戦闘に参加してくれるキャラが複数いるんですよね。期間限定ですが各モーションや掛け合いボイスまで用意されています。操作可能キャラも自動戦闘キャラもそれぞれ5~6人くらいだったかな?それ以外にも戦闘には参加しないキャラクターや敵サイドも含め、いわゆるモブじゃないキャラクターは今作だけで総勢50人程。ここには歴代シリーズキャラも含まれますが、それにしても多いです…!

 

終盤には主人公一行が別組織の面々と共闘する場面もありました。それまでのサブクエ達成状況や選択肢によってLAW、GRAY、CHAOSのグラフがそれぞれ伸び、その伸び率によって共闘可能な組織が変わってきます。私はGRAYとCHAOSの伸び率が高く逆にLAWが低かったため、正義の組織であるギルドだけ選択肢がありませんでした。ストーリー的にはここと組むのが一番正規ルートなんだろうなぁという感じ。

結局どこを選んだのかというと、一番悪役寄りの結社という組織にしました。キャラクターが良かったし、どう協力してくれるのかな?というのが気になったもので…結論、選んで良かったと思えたし大満足の共闘戦となりました!

選択可能な組織は4つありしかも物語終盤での出来事なので、組みたい組織が決まっている人はそれまでの章でグラフを調整しておかなければなりません。何気に取り返しのつかない要素だったりします。

 

顔グラの無いNPC達にも時間が流れている、というのも本作の特徴かと思います。モブキャラそれぞれにも名前や関係性があり、話しかけるタイミングで会話の内容が変わってくるんです。大きな事件が起こればそれに対して言及するNPCというのはよくありますが、このゲームは普通の時間経過でも会話が変わり、しかもその変化回数が多いんです。このNPCにも人生を感じらるというのは軌跡シリーズあるあるだそうですね。

主人公一行に依頼をくれるNPC達も街中で普通に生活しています。中には序盤にサブクエをこなしたキャラ達の日常の会話から悩みや関係が変化していくのを感じ、終盤にもう一度そのキャラ達の関係性を修復するサブクエが発生するという面白いものもありました。依頼者の男性と親友姉弟の複雑な三角関係が展開される様子は単なるNPCとは思えないほど設定が作りこまれており、3人の様子が気になってしょっちゅう話しかけに行っていました(笑)

 

・そして次作へ…

ゲームをクリアしてまず思ったのが、残された謎がとにかく多い!ということ。

主人公であるヴァンのこともあれだけ一緒に過ごした仲間のことも黒幕のことも、その過去や秘密はまだ一部しか解明されておらず、アニエスの持ち込んだ依頼も未達成のままです。がっつり続編を意識している感じ。なるほど、これが軌跡シリーズか……

続きはいつになるのかな~と思っていたら、早くも2022年秋に黎の軌跡Ⅱが発売予定との発表がありました。次作ではエレインあたりはプレイアブルキャラクターになるのかな?諸々楽しみですね~。そして私は発売までに何作軌跡シリーズをクリアできるのでしょうか…(笑)