のんびりゲーム記

クリアしたゲームの感想や備忘録。ネタバレ満載です。

53.UNDERTALE

今回はUNDERTALEです。

計3周して2024年6月9日にクリア、プレイ時間は1周目(Nルート)が約5時間、2周目(Pルート)が約8時間、3周目(Gルート)が約10時間でした。

超有名なインディーズゲームですが、運よくストーリーや核心に迫るネタバレは踏んでいない状態でプレイ出来ました。雰囲気や音楽も良さげでずっと気になっていた作品を今回ようやくプレイ出来たのですが、プレイして!本当~に!良かったです!!

 

・あらすじ

遠い昔、人間との戦争に敗北したモンスターは人間たちによって地下深くに封印されました。月日は流れ、とある人間の子供が誤って地底に転落してしまうところから物語はスタートします。

この子供こそが主人公であり、地底の世界唯一の人間としてモンスターたちと時に争い、時に交流を深めながら地上への帰還を目指します。

 

戦闘はコマンド+弾幕ゲーで、こちらの攻撃はコマンド式、相手側モンスターの発する攻撃弾幕を回避しながら戦います。弾幕の種類や形状は戦うモンスターによってほぼ全部違っており、中にはなんじゃそりゃ!?と驚くようなものもあって面白かったです。こういう遊び心満載なところも本作の魅力ですね。

地上を目指すという本筋はシンプルかつ戦闘も慣れればそこまで難易度が高いわけでもありません(とあるルートの一部ボス除く)。コンティニューも簡単にできることもあり1周が短くサクッとプレイ出来るので、謎解き要素やパズルはあるにしても、ゲームとしては良い意味で頭を使わずに軽い気持ちで遊ぶことが出来ます。

…が。ゲーム製のシンプルさに反して設定やシナリオの分岐面、キャラクター背景はかなり(ダークな方面に)凝って作られており、私はこちら方面に頭を抱えながらプレイしました。詳しくは後述。

 

懐かしくも斬新な雰囲気

ドットで描かれるキャラクターやマップ、そして素晴らしすぎる音楽からレトロゲームのような懐かしさを感じさせつつも、インディーズゲームならではのダークな雰囲気もバッチリ取り入れており、なるほどこれは中毒性が高いな…という印象です。

作者のトビー・フォックス氏は日本のゲームが好きで、影響を受けているんだなというのもとても納得。というかこの作者さん脚本から音楽、プログラミング等まですべてこなしてるらしく?しかも当時まだ20代で??…とんでもないお方です。

 

地下世界で出会うモンスターたちは恐ろしいビジュアルと違ってみんな優しく可愛らしいです。最初は人間というだけで敵対してくるキャラクターもいましたが、交流していくうちにだんだんと分かり合えます。とにかくみんないい子!!

やむなく戦闘になる場合もありますが、主人公の戦闘コマンドの【みのがす】を使用することで争いを回避することも可能です。通常の【たたかう】では相手にダメージを与えられるのですが、【こうどう】というコマンドを選択して(戦闘中に)相手と交流を試みることでモンスターが戦意喪失し、【みのがす】コマンドからモンスターを見逃すことが出来ちゃいます。

この【みのがす】は雑魚モンスターは勿論ボスモンスターにも有効で、根気強く語り掛けることで立ちはだかるボスとも争わず、友好的に解決することが出来ます。この根気強く、というのが重要で、1回ではダメでも何度も試すことでようやく反応が変わることもあるのです。

 

・とんでもないルート分岐

ルート分岐は3パターンあり、私は初回はNルートになりました。NはNeutralの頭文字でその名の通り中立を意味します。他2ルートの条件を満たさない場合すべてがこのルートとなるので、一番簡単に到達可能なエンディングです。

更にNルート内でも細かい分岐が沢山あり、道中ボスのうち誰を倒したか、雑魚敵を何体倒したか等でエンディングの内容が若干変わるようです。

 

「誰も死ななくていい優しいRPG」を謳っている本作は先述の【みのがす】コマンドによって誰も殺さずにクリアすることも可能です。戦闘でモンスターたちと対話をし続け、全ての相手を見逃し、特定キャラクターの友情イベントをこなすことで、Pルート(Pacifist、いわゆる平和主義者ルート)に到達できます。

このPルートは終始本当に幸せなルートで、紆余曲折の末すべてのモンスターたちと主人公が友達になり、全員で地底から脱出し地上で平和に暮らすという3ルートの中で一番の(というか唯一の)純粋なハッピーエンドでした。正直ここで終わりたかった。

ちなみにPルートを見るには1度Nルートをクリアする必要があります。Nルートでは登場しなかったマップやキャラクターが出現したり、隠された真実が明かされたりと物語をしっかりと理解するために非常に重要なルートでした。また、Nルートではシリアスなイメージのまま終了したトリエルやアンダイン等のキャラクターのそれぞれ意外な面白い、可愛らしい一面を見ることも出来て非常に満足でしたね。

 

全員を生存させるルートがあるなら当然逆もあるはず、ということで3つ目のルートはGルートです。殺戮を意味するGENOCIDEのGであり、マップの雑魚敵をエンカウントしなくなるまで狩り尽くし、ボスもすべて倒すことで到達可能です。難易度的にも内容的にも精神的にもダントツできつかったルートでした。

このルートに進むとキャラクターたちの主人公への反応が他ルートとは変わり、かなり辛辣になっていました。そりゃ仲間を片っ端から殺しながら進む奴には当然の反応だよ…。そんな中、主人公が更生出来ると最後まで信じてくれたパピルスにとどめを刺すのが一番辛かったですね…あんな良い子を手にかけるなんて(T_T)

マップではBGMが消え、町では恐怖の対象である主人公から逃げるためにモンスターの姿がほぼ無くなります。中には無人になったショップもあり、そこからアイテムやお金を盗むことも可能。主人公、悪逆の限りを尽くします。

 

そしてこのルートの特徴として高すぎる難易度が挙げられます。とはいってもGルートではボスの殆どは一撃で倒せる仕様になっていて雑魚のレベルも他ルートと変わらないため、特定のポイント2か所以外の道中はほぼ苦戦しないと思います。

その特定の2か所こそが一撃で倒せない高難易度ボス、Gルート中盤の難所【不死身のアンダイン】と実質ラスボスの【サンズ】が登場するポイントであり、Gルートの難易度を跳ね上げている存在です(特にサンズ)。アンダインは他ルートでも戦っていますがGルートではパワーアップした姿での戦闘となります。攻略法も普通のアンダインと殆ど同じですが威力やスピードが跳ね上がっており、1時間くらい何度も挑戦してやっと倒せました。たまたま入手制限のある高数値の回復アイテムをすべて温存して勝てたので、サンズ戦は割と万全の体制で挑むことが出来ました。

 

Gルート最終盤で立ちはだかるサンズは他ルートでもずっと登場していたキャラクターでしたが戦闘はしておらず、まさかGルートのみ、しかも実質ラスボスとして出てくるとは…曲のカッコよさも相まって鳥肌がすごかったです。

ただ難易度はえげつないほど高かったです(笑)。こちらの攻撃は最後の一撃以外は避けられる仕様なのでサンズのHPを減らすことは出来ず、こうげき→サンズの攻撃を避ける一連の動作を23回繰り返すことでようやくクリアとなります。攻撃が当たらないから装備品での攻撃力強化は無意味であり、更に出現するモンスター上限が決まっていることからレベル上限は19で固定なので、HPや防御力を上げまくっての対応も不可能です。つまりは決まった条件の中、自身の腕前だけでクリアしなくてはなりません。

攻撃パターンは決まっているので、とにかく何回も挑んで避け方を体に覚えさせるのが攻略法です。途中からランダムになったりコマンド選択場面でもダメージを食らうようになったりと初見殺しだらけなので、何度挑んだのか数えてないです(笑)トータルで4~5時間は挑み続けましたが、倒せたときの達成感はハンパなかったですね…!!

 

Gルートのエンディングはすべてのモンスターを殺しつくした主人公が【もう一人の人間】と共にアンダーテールの世界を破壊して終わります。画面が真っ暗になりソフトを再起動しても真っ暗なまま動かなくなりますが、10分くらい待つと主人公の魂と引き換えに【もう一人の人間】が世界を復活させてくれて、また一からゲームをスタート出来るようになります。

ただ、一度Gルートを経たデータ(再構築された世界)は以後Pルートをクリアしてもエンディングが少し変化するようで……?アンテはこのようなデータのセーブ&ロード機能を超えた演出や会話差分が本当に沢山あり、毎度驚かされましたね。

 

さて、先ほどさらっと出した【もう一人の人間】の存在ですが、実はこいつはPやGルートで初めて明らかになるキャラクターであり、主人公よりも前、というか一番最初に地底に落ちた人間だったりします。そしてプレイヤーが物語開始時に名前を付けたのは実はこいつの方でした。今まで操作していたキャラは【フリスク】という名前だそうで…。なかなか面白いミスリードでした。

このあたりはまだよく嚙み砕けていないので割愛しますが、かなり複雑な設定がありそうです。すべてのルートを制覇しましたがまだまだ理解出来ていない内容や謎が沢山残っているので、4周目に突入します。そして速攻で購入したサントラを聴きながら、いろんな方の考察を見て更にアンダーテールの世界に浸って行こうと思っています。