今回は天外魔境シリーズの初代、天外魔境 ZIRIAについて書いて行きます。
2023年7月17日にクリア、プレイ時間は30時間前後くらいでした。
・システムとかいろいろ
昔々【マサカド】という怪物によって滅びそうになっていた世界にどこからともなく現れたお馴染み【火の一族】。彼らによってマサカドは封印されましたが訪れた平和は束の間で、今度はマサカドの復活を目論む【大門教】が現れ世界を支配しつつありました。
火の一族の少年・ジアイアはこの危機を止めるため、各地にいる残り2人の火の勇者であるツナデ、オロチ丸を仲間にしながら旅をします。大門教の幹部13人衆はあの手この手で人々を脅し騙して入信させ、マサカドを復活させる為の魂を奪っているとのこと。マサカドに封印されていた各地の神獣の封印を解いてサポートを受けながら、大門教の野望を阻止するのが大まかな流れです。
ちなみにこの大門教の"だいもん"は"デーモン"のことらしい。2でもお世話になったホテイ丸が教えてくれました。
かなり単調ではありますが、シンプルかつ王道な内容かつ分かりやすい操作方法なので懐かしい気持ちになりながらプレイ出来ました。
各地で事件を解決した後はほとんどの村人たちの台詞が「ありがとうございました」系のセリフ統一になるのが地味に怖かったポイント笑
あと、この時代のRPGにはかなり珍しくBダッシュ機能やシナリオスキップ設定が搭載されている丁寧な作りとなっておりました。
もちろん2程頻度は高くないですがボイス機能も存在しており、物語の重要な場面では結構多くのキャラが喋っていました。1980年代発売とは思えない…ハドソンの技術力、やっぱりすごい。
ゲーム全体の雰囲気は、剣豪を倒して技を伝授して貰ったり、ジライアたち火の一族に協力してくれる雲切の里が各地にあったりと、同ハドソンからファミコンで発売されている桃太郎伝説を彷彿とさせるものがありましたね。
注意する点としてはセーブの仕方でしょうか。実はPSPの天外魔境コレクションはセーブの仕方がちょっと特殊で、宿屋で普通にセーブしただけでは保存されず、ポーズメニューから「ゲームをやめる」を選択しセーブしないとデータが保存されないようです。
いわゆる中断セーブになるんですけど、ボス前だろうが戦闘中だろうが構わずセーブ、再開できる為なんだかんだでかなり便利でした。いちいちゲームを終了しなきゃならないのはかなり手間ではありますが…。
しかしまぁ、私は以前Vitaのアーカイブスでプレイした天外魔境2のロードが特殊だったこともあってスッと対応出来ましたが、何も知らない方だと故障かと思うんじゃなかろうか。
あとは相変わらず楽曲が良い。本作の音楽担当はなんとあの坂本龍一氏です。2の久石譲氏の時も思いましたが、こんなビッグネームに依頼するなんて気合の入れっぷりが凄いですよね…。天外魔境シリーズ、2も含めて特に不気味で不安になる系BGMのクオリティは天下一品だと思ってます。
・難易度:高
戦闘やマップの複雑さなど様々な点で、難易度はかなり高い部類なんだろうなぁと感じました。特に序盤〜中盤は顕著で、まず戦闘では仲間の誰か一人でもHP0になれば全滅扱いとなります。鬼畜。
お次は鬼エンカウント率&雑魚敵が強すぎる問題。次作である2でもこの点にはかなり苦戦させられたのである程度覚悟はしていたものの、やっぱり初代もすごかった(笑)レベル上げ中に全滅を繰り返すのはよくあることです。
更に、敵に負けても失うものは無かった2とは違い、今作は敗北するとしっかり所持金の半分は失われます。最初の頃は雑魚敵に負けたらリセットしてやり直していましたが、敗北頻度が高い上に先述の通りセーブ&ロードに時間が掛かるため、途中からお金のことは考えずに進む道を選びました。
しかし終盤になると一転、貰える経験値が一気に増えたり無限にお金が手に入るようになったりと色んな部分でインフレが起こり、かなり余裕がみられるように。ラスダン手前には簡単に経験値が大量に得られるバグ(なのか?)が存在しており、超難関と言われる今作のラストダンジョンである江戸城はレベルでゴリ押し出来ました…笑
シナリオもキャラクターもとても良かったし楽しくプレイ出来ましたが、やはりゲームバランスの調整にかなり苦戦した印象が残る本作。リアル運が絡む眠りや凍らせ系攻撃の連発でエンドレス行動不能にされてのタコ殴り敗北とかはもうどうしようも無いもんな…
それでも個人的には(中断セーブ機能の存在もあり)2よりは全然簡単だったように感じたので、天外魔境シリーズが気になっている方には是非このZIRIAからのプレイをオススメしたいですね。