のんびりゲーム記(ネタバレ注意)

クリアしたゲームの感想や備忘録。ネタバレ満載です。

34.ポケットモンスター スカーレット

今回はポケモンの最新作、スカーレットの記事です。メインシナリオは2022年12月6日にクリア、プレイ時間は寄り道や探索含めて約38時間程でした。

 

・今作の特徴

今回のポケモンは学校生活がテーマになっています。

とはいっても、校内で授業を受けるだけではなくメインは課外授業の『宝探し』。この宝というのは特定のアイテムではなく、出会いや経験等それぞれによって違います。生徒たちは各々やりたいことを自由に行い、冒険の中で自分だけの宝物を見つけよう!という趣向のもの。なかなか洒落てますよね。

自由にというだけあって従来のポケモンとは違いチュートリアル後の行動に制限はされておらず、好きなようにオープンワールドを冒険できるのが今作の特徴です。ジム巡りを優先してもよし、探索をしてもよし、悪の組織をつぶして回ってもよし…まぁジムリーダーや野生ポケモン等のレベル差はかなりあるので、結果的に(特に序盤は)回る順番は多くの人が同じようになるとは思いますが。

 

あと特徴的なのはテラスタルですかね。トレーナーの持つテラスタルオーブの力を使ってポケモンの技を強化する機能なのですが、元々のタイプではないテラスタルタイプを持っているポケモンもいます。例えばでんきタイプのテラスタルを持つピカチュウはそのままでんき技が強化されるようになるが、ひこうタイプのテラスタルを持つピカチュウはテラスタルするとひこうタイプに変化する…てな感じで。

ストーリークリアだけだとそこまで必要ないし、実際に私もあまり使用しませんでしたが対戦する方々はこれが結構重要になってくるみたいですね。

 

そして、今作で一番強く感じたのは良くも悪くもジェンダーや対象年齢を意識しすぎてしまっているということです。

宝塚の男役的なイケメンな女性キャラや美少女のような可愛らしいビジュアルの男性キャラが出てくるのはよく分かる、私も大好物です。主人公のキャラメイクでも男女差は無くなっており、どちらでも化粧が出来たり体格を変えられたり出来るようになったのはとても良いことだと思います。

また、いわゆる”女性らしい”と言われるような、家庭的で料理が得意だけどバトルは苦手な男子生徒・ペパー君やそれとは逆に生徒会長兼チャンピオンでありバリバリのバトル好きの女子生徒・ネモちゃんのキャラ設定も分かる。

しかし、そういったジェンダー平等的な考えがメインキャラクターの一部だけという訳ではなくあまりにも世界に蔓延しすぎており、逆に女性らしい女性や男性らしい男性を極端に減らしすぎでは?と感じました。モブトレーナーも体つきの逞しい女性だったり、ロングヘアーにひげ面の男性など多様性に富んだ容姿となっており、ミニスカートの女子学生ややんちゃな虫取り少年のようないわゆるテンプレルックスのキャラクターは絶滅危惧種という感じでしたね。

更に、アカデミーの学生と言いながら冒険の中で出会うモブトレーナーは学生服を着た中年~老齢のトレーナーが殆どであり、これも強烈に違和感を覚えました。いくつになっても学生として学んでよいという考えは素晴らしいですが、先ほどと同様にとにかく割合が多すぎる。どちらも今風な考え方だしとても大事なことではありますが、やりすぎ感は否めないな~という印象でした。

 

・メインシナリオ

今回のメインシナリオは『チャンピオンロード』『レジェンドルート』『スターダスト★ストリート』の3つがあり、そのすべてをクリアすると最終シナリオの『ザ・ホームウェイ』が開放されます。

 

チャンピオンロード

一つ目は従来のシリーズ作品のように各地のジムリーダーを倒し、四天王に挑んでポケモンチャンピオンランクを目指すチャンピオンロードです。先述した通りジムを回る順番が自由という点以外はシリーズおなじみなので、一番シンプルなシナリオかと。

ジムリーダーや四天王のキャラがいつも素晴らしいポケモンシリーズですが、今回も例に漏れずどのキャラも素晴らしかったですね。特に四天王のチリちゃんはこれは人気出るだろうな…と一瞬で理解できるほどに強烈なキャラでした。個人的にはようやく推しタイプのじめんに若くて正統派なイケメン女子が来てくれたことが嬉しいですね(笑)

四天王を倒した後は同じチャンピオンランクであるネモと対戦し、彼女に勝利するとクリアです。ラストバトルが同世代の友人兼ライバルというのはやっぱり爽やかで良いものですね~。ちなみにネモは想像を遥かに超えた面白いキャラで、そのバトル狂っぷりはなかなか衝撃でした(笑)

 

・レジェンドルート

二つ目は各地に存在する秘伝のスパイスを探すレジェンドルート。このお話は最終シナリオにも大きく関わっており、スパイス集めを主人公に依頼してきたペパー先輩と共に進みます。スパイスは全部で5つあり、それぞれのヌシを撃破することで獲得可能でスパイスはその場でペパーがサンドウィッチに調理してくれるのですが、これがまた美味しそうで…!

話を進めるにつれペパーはだんだん食事シーンで自分のことや何故スパイスを集めているのかを話してくれるようになるのですが、彼は大怪我をして衰弱し動けなくなってしまった相棒のマフィティフを元気にするために行動しているとのこと。5つ目のスパイスを与えると、マフィティフは無事に元気を取り戻して元通りになってくれます、本当に良かった…!最後のムービーで一瞬ダメそうな雰囲気が出てヒヤッとしたのはきっと私だけではないはず(笑)

ちなみに、このスパイスの入ったサンドウィッチは主人公のライドポケモンにも与えることになり、食べるごとに新たなライドアクションを習得してくれます。海を泳げるようになったり崖を登れたりと移動力が劇的に向上するので、最優先でクリアした人も多いのでは?

 

・スターダスト★ストリート

三つ目はアカデミーの問題児である『スター団』を壊滅させるスターダスト★ストリート。各地にある拠点にいるボス5人を倒し、最後にマジボスと呼ばれる創設者を引きずり出して撃破、解散に追い込むのが目的です。このことを主人公に通信で依頼して来た『カシオペア』の指示のもと行動します。

スター団はシリーズでいう悪の組織に相当しますが、別に世界征服とか大それたことは考えていないただの不登校集団ですね。しかし、スター団はその成り立ちが特殊で、アカデミーでいじめられていた子供たちの救いの場として結成されました。勢力を拡大していじめっ子や黙認していた教師に反撃しますが、事が大きくなりすぎて逆に目を付けられるようになって問題児扱い。

そんなスター団を解散させて団員たちを普通の学生に戻そうと『スターダスト作戦』を計画し、主人公に依頼したカシオペアの正体こそがマジボスでありアカデミー生徒のボタンでした。言っても聞かないから力づくでボス達を制圧しろというのも団員を想っての行動だったわけですね~。

まぁマジボスの正体やら何やらは読めた展開ではありますが、ボタンの心情とかボス達との絆のストーリーには普通にジーンときました。ボタンとは最後に戦い勝利するとクリア、スター団は校長の厚意もあり解散せずにハッピーエンドです。ボタンの手持ち6体はブイズで統一されてめちゃくちゃ可愛かったな。

 

・ザ・ホームウェイ

上記3シナリオをすべてクリアすると進行可能になる衝撃の最終シナリオ。ペパーの親であるポケモン博士(スカーレットだと母親のオーリム博士、バイオレットだと父親のフトゥー博士)からパルデアの大穴の奥底にある研究室に来てほしいと連絡を受け、ペパーとともに向かうことになります。パルデアの大穴は立ち入りを禁止されている危険地帯で強力な野生ポケモンが多く、また機械関係の操作も必要なため助っ人としてネモとボタンにも一緒に来てもらうことに。

主人公含めたこの4人組の最終パーティーで大穴の探索をするのですが、これがまた素晴らしく良くて…!ポケモンしかいない退廃的な雰囲気の雄大なマップやそこに不自然に佇む研究室は本当にポケモンか?と思ってしまうような世界観です。ライドポケモンに乗って大穴に飛び込むシーンのムービーや道中の会話なども、まるで大作RPGをプレイしているようでした。

途中でパラドックスポケモンと呼ばれる原始的または未来的な姿のポケモンと遭遇、このあたりから雲行きが怪しくなるのですが、どうやらこれらのポケモンは博士の研究で使用されていたタイムマシンによって現代に送られてきたと。さらに、博士は実験中の事故で既に亡くなっており、主人公に連絡をしていたのは博士の意思を受け継いだAIだったと告げられます。

最終的に楽園防衛プログラムと成り果てたAIとのラストバトルを経てタイムマシンの機能を停止、数多くの衝撃的事実を受けしんみりとした雰囲気を持ちながらも主人公たちは日常へと戻って行きます。

今まで裏設定や都市伝説レベルで怖い要素はあったにしても、今回はメインシナリオでここまで不穏な雰囲気を全面に出してきたことに非常に驚きました。すごく面白かった!

 

学園ものというイメージだったので発売当初はあまり期待していなかった本作ですが、結果的にシナリオもキャラクターも過去最高クラスに印象に残りました。自由度が高くオープンワールドを気ままに飛び回れるのも楽しかったし、ラストに訪れるパルデアの大穴のマップやそこに登場するパラドックスポケモンはまるでニーアの世界観のような独特な雰囲気でとても好きでした。異国的なBGMも非常に良いもので、珍しく耳に残る楽曲が多かったです。

ただ、動作がカクついたり強制終了が多かったりとシステム面で少し不安定なところが目立ったので、この辺りは修正されたら良いなぁとは思います。

シナリオをクリアしてもジムリーダーと再戦したりアカデミーで大会が開催されたりとやることはまだまだ沢山あるので、引き続きプレイして行きたいですね。