今回は軌跡シリーズ第1作目、空の軌跡FCについて書いて行こうと思います。2022年4月2日にクリア、プレイ時間は42時間程でした。
※画像はVita版です。
FCは「First Chapter」の略だそうで。まさに最初の物語ですね。
黎の軌跡の記事でも書いたように、空の軌跡から5作はPSPソフトを所持しておりましたので私はPSP版でプレイしました。このPSP版は移植で、最初はWindows向けソフトとして2004年に発売されたそうです。思ってた以上に歴史の長いRPG作品なんだと驚きましたね。
更に2015年にはVitaへも移植されており、こちらでは会話のフルボイス化、立ち絵の変更や楽曲のアレンジもされているようでかなり気合の入った移植となっております。機会があればこちらもやってみたいなぁ。
・ストーリー
軌跡シリーズの原点はどんな物語かというと、聡明な女王により統治された平和な国・リベールでクーデターが起こり、なりゆきでそのことを知った主人公たちがそれを阻止するという、アニメや漫画でも映えそうな非常に分かりやすいお話です。
主人公は正義感が強く明るく元気な女の子・エステルと優しく賢く物静かな男の子・ヨシュアの二人組です。エステルの父親・カシウスは優秀な遊撃士であり、そのカシウスが任務帰りにどこかから連れてきたヨシュアをそのまま養子として迎え入れ、二人は実の姉弟(兄妹)同然に育ちました。
二人は物語序盤で遊撃士資格を取得しますが、ほぼ同時にカシウスがいなくなってしまいます。父を探すこと、そして準遊撃士から遊撃士を目指す修行のため世界を巡ることになるのですが、訪れた先々で色んな事件に巻き込まれます。そしてそれらの事件はすべて同じ組織に繋がっており、更には父の知られざる過去も明かされながらついにクーデターの首謀者と対決し、それを打ち倒します。
謎を残しつつも晴れてエンディングを迎え、とりあえずは大団円かと思いきやラストでヨシュアの悲しい出自が明かされて、彼はエステルの前から姿を消してしまいます。エステルはヨシュアを連れ戻す決意をして本当のエンディングなわけですが、予告ムービーみたいなものまで流れて完全に次作に続く流れですね。
エンディング曲であり、作中ヨシュアがハーモニカで何回か奏でる『星の在り処』という楽曲がとても感動的であることもあり、エンディングでめちゃくちゃ泣きました(笑)最近プレイしたゲームで一番グッときたかもしれません…
楽曲といえば、今作は素敵な曲がかなり多かった印象でした。
大好きなゲームでも曲が耳に残らない作品ってありませんか?実は私これが結構多くて、体感6~7割くらいがそうなんですよ。例えばテイルズや幻水、近年のポケモン等がそうです。もちろん聴けば思い出すし、好きな曲も沢山あるのだけど…パッと頭に浮かぶ曲というのが無くて。
そんな中、(現時点で)軌跡シリーズの楽曲はすごく耳に残るんです。スッと入って来るというか、まぁ好みということもあるのでしょうけども。
クーデターの首謀者を打ち負かしたエステル達ですが、実はバックには裏で手を引いている組織があり、そしてその黒幕こそが黎の軌跡でも登場した組織・身喰らう蛇だったりするんですよね。今作では詳しくは言及されずに終わったので敵として直接立ちはだかるのは次作・空の軌跡SCからのようです。
キャラクターは徐々に増えているとはいえ、現実時間でこんなにも長く謎の組織としての格を保っているだなんて…改めてすごいことです。まだ最初期と最新作しか知らないので、組織が今後どう描かれて行くのか今から楽しみです。
・プレイしてみて感じたこと
設定や物語の流れはとにかく典型的であり正直先の展開が読めてしまうのですが、だからといって飽きさせず、それどころかワクワクとした気持ちでゲームを進めることが出来ました。それでいて矛盾点とかも感じられず、伏線も綺麗に回収していてとにかく全てにおいて丁寧に描かれているなぁという印象です。
昔のゲームのような壮大なファンタジー世界を楽しみつつ、現代のゲームのように丁寧に作りこまれた世界観を味わうことが出来、ファルコムの地盤の強さを感じさせる良作だなぁと思いました。
あと、キャラクターの会話や関係性は良くも悪くも平成初期アニメのノリだ…!ということも感じましたね(笑)私はなんだかんだ懐かしい雰囲気を楽しめましたが、人によっては古臭く感じるかも…。
仲間にお忍びプリンセスがいたり、記者のお兄さんお姉さんにお世話になったり、最終決戦の街に今までの仲間が集結したりと黎の軌跡と似た設定だなと感じる場面が多々ありました。黎の軌跡はシリーズ後半戦のスタートということなので、初代であるこの空の軌跡FCのオマージュとして描いた部分もあるのかもですね。
ストーリーはすごく良かったんだけど、戦闘は少しテンポが悪いなぁと思いました。Vita版ではこの辺りは解消されているのだろうか…。難易度は少し高く、雑魚はともかくサブクエストの討伐モンスター等には結構負けましたね(笑)
戦術オーブメントにクオーツをセットして、その組み合わせによって様々なアーツ(魔法みたいなもの)を使えるようになるところは黎の軌跡でやっていたので理解に時間は掛かりませんでした。物語終盤まで回復くらいでしかアーツは使わなかったけど実は結構使えるものが多く、特にデバフ系は耐性のある敵以外には確定でアーツを封じたり混乱を入れられたりと非常に強力でした。もっと早く気づきたかった…。
戦闘に負けたらリトライ時に敵が弱体化するように設定することも出来るので、だいぶ気は楽でしたね。また、夜間パトロールの兵士に見つからないように目的地に辿り着くミッションでは、見つかってしまったら次以降は巡回の兵士数がだんだん減っていったりします。これにはかなり助けられました(笑)貰えるBPが減ってしまったりと若干のデメリットはあるものの、この時代のゲームにしては新設設計ですよね。
・キャラクター
やっぱりエステルとヨシュアの関係性がこの物語の肝でしょうね。今作では最後でお互いの想いを打ち明けはしたものの、結局すれ違ったまま離れ離れになってしまったふたり。詳細は次回記事に書くと思いますが、どういう結末を迎えるのか……
仲間キャラに関しては、黎の軌跡のときに話題に上がっていた人かな?イラストが出ていた人かな?と思うことは何度もありましたが、確信は無かったですね。まぁ未プレイの記憶力なんてそんなもんです。
ただ、不動のジンには驚きました。まさかこんなにも古参でしかもメインパーティーキャラだったとは…頼もしい良い先輩として大活躍でした!
今作のお気に入りキャラはクローゼです。黎の軌跡のアニエスと並んで軌跡シリーズ推し女子になりました。主人公が冒険の途中で出会う、凛とした可愛らしさがある高貴な女の子が好きなんですよね…
多分FCでの仲間達は次作にも登場するかと思うので、楽しみにしつつ早速プレイを開始しようと思います!